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2007年06月08日(金) 自殺者9年連続で3万人超す

自殺者9年連続で3万人超す、動機は「健康」「学校」増加

昨年1年間の全国の自殺者は3万2155人で、
9年連続で3万人を超えたことが警察庁のまとめでわかった。

 前年より397人(1・2%)減ったものの、
依然として高止まりの状態が続いている。

 60歳以上と19歳以下が前年より増え、中でも「学生・生徒」は886人で、
1978年の統計開始以来で最多となった。
動機は、景気回復を反映して借金苦などの経済問題は減少したが、
健康、勤務、学校問題などが増加した。

 男女別では、男が2万2813人(前年比3・1%減)、
女が9342人(同3・7%増)。

 年齢別では、60歳以上が1万1120人(同2・1%増)で最も多く、
50歳代7246人(同4・5%減)、40歳代5008人(同3・8%減)の順。
50歳代〜20歳代はいずれも前年より減少した。

 一方で、19歳以下は623人で2・5%増え、小学生は14人(前年比7人増)、
中学生81人(同15人増)、高校生220人(同5人増)だった。

 遺書があった1万466人の動機をみると、
「健康」が4341人(前年比4・7%増)で最も多かった。
1043人(同3・2%増)の「家庭」、709人(同8・4%増)の
「勤務」、91人(同28・2%増)の「学校」を合わせた4項目は、
いずれも統計のある98年以降で最多となった。

 特に学校問題の増加は著しく、警察庁では、今年1月から動機に
「いじめ」を新設して調査している。

 一方、動機で2番目に多かった「経済・生活」は3010人で7・5%減。
ただ、40歳代と50歳代はこの理由が最も多く、
中高年の経済的な困窮ぶりがうかがえる。

 また、インターネットを通じて知り合った集団自殺は56人で、
前年より35人減った。

(読売新聞 2007年6月7日12時55分)


-----------------------------(引用終了)----------------------------

自殺についてよく考えます。

自殺についてよく考えると言っても、

なぜ、日本は先進国の中で一番自殺が多いのかということを考えるだけで、

私自身が自殺をしたいということではありませんのでご安心ください。

3万人という数字は地方都市が毎年1つずつ消えていく人数だそうです。

毎年の自殺者数が3万人を超すペースを維持しているのか、

その理由の中には、日本人特有の宗教的概念や民族的・思想的概念が、

自殺という行為を選択してしまう要因の

ひとつとなっているのではないかと思っています。

大河ドラマなどを見ていると実在した歴史上の人物も、

責任を取ったり、追い込まれて自殺を選ぶ人が居るように、

また、それらの作品の中で自殺を尊く美しいもののように扱う風潮が多いことが、

日本人の思想の中に自殺を組み込ませているのではないか、

そして、最近は、前世や輪廻転生などと、

実際にあるのかどうか分からないことを無責任に言いふらす

スピリチュアル・カウンセラーという肩書きの霊能者が、

メディアでチヤホヤされることにより、

生まれ変わりは有って次は良い人生を送れるのではないかという期待を抱かせ、

自殺の後ろめたさといった暗い印象を薄れさせているのかもしれません。


(現に、「次はディープインパクトの子供に生まれ変わって活躍したい。」
 と虐めによって自殺した少年が遺書に書いていたこともありました。)

他にも、病苦や経済問題(生活苦)や虐めで自殺を選択する人が居る一方で、

同じ病気などの悩みを抱えていたとしても、

ほとんどの人は自殺せずに真剣に生きているので、

この違いは何なのだろうかということも考えます。

 村上 龍さんの小説『希望の国のエクソダス』(文春文庫)に、

80万人規模の集団不登校を指導した中学生が国会で宣言した、

こんなセリフがあります。

「この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。
 だが、希望だけがない。
 生きていくために必要なものがとりあえず全て揃っていて、
 それで希望だけがない、という国で、
 希望だけしかなかった頃とほとんど変らない教育を受けているという
 事実をどう考えればいいのだろうか、よほどのバカでない限り、
 中学生でそういうことを考えない人間はいなかったと思います。」


『希望の国のエクソダス』は7年ほど前にハードカバーで発売されましたが、

それから現在に至っても、巷に溢れる情報は、

不安や不信や諦めを抱かせ、この先には希望がないと

思い込ませるようなネガティブなものばかりが目立ちます。

そういったネガティブな情報が溢れかえる世界の中で、

悩みを抱え尚且つ心が敏感すぎる人であれば、

自殺という選択肢を選んでしまうのも無理はないのではないかと思います。

ただ一つだけ言えることは、どのような理由であれ、

一人の人間が自殺という選択肢を選んだことにより、

残された家族や友人などは、

どうして悩みを真剣に聞いてやれなかったのだろうかとか、

SOSの信号に早く気付いてやれなかったのだろうかというような、

心の苦しみを背負って生きていくことになりますし、

自殺した者が一家の大黒柱のような存在であれば、

残された家族が心の苦しみに加え経済的にも打撃を受けるということです。

自殺を実行しようとする極限状態に陥れば、

周りが見えない状態になっているのかもしれませんが、

自殺はいけない事だという説得とともに、貴方が自殺をすれば、

残された家族や友人に一生の苦しみを与えることに繋がるということや、

そこまで我慢できたのなら、もう少しだけ生きてみませんか

というアナウンスももっと必要なのではないでしょうか。


筋肉少女帯の歌より

生きてあげようかな

次に飛行機を見たら 少女は死のうと決めた
失恋だとか 通俗な理由
好きな本の間に カミソリ隠し街へ
空は暮れかけ 飛行機は無く
浮かぶのはイメージ
枯れてくポプラ 沈んだデコイ
悲観的な映画 似てない似顔絵
死んだピアニストの未完成の曲
代わりに私が生きてあげようかな

浮かぶのはイメージ
落ちたヘリコプター 狂った時計
くだらない友達 救えない神様
横抱きのまま売られた子供
代わりに私が生きてあげようかな

思いとどまった少女 だがしかし
彼女の恋するやさ男は 理由あってすでに天国にいた
ひねもす男は下界の少女を見守っていたのだ
空の上からは少女の頭しか見えない
いいお天気だからもう少し生きてみようと
彼女が天をあおぐその時だけ
瞳を見ることができるのだ
だからなるだけ上を向いてお歩きなさい
それから あまり甘い物ばかり食べ過ぎぬように

もうすぐ月が出たら 家へ戻ろうと決めた
少女の上を いま飛行機が
静かに横切った

作詞:大槻ケンヂ
作曲:本城聡章&King-Show














名塚元哉 |←ホームページ