昨晩のNHKで、『プレミアム10 わが愛しのキャンディーズ』が放送されていたので何気なく見ていました。結成前のスクールメイツ時代から日比谷野外音楽堂での突然の解散宣言、翌年の後楽園球場でのファイナルコンサートまでの軌跡を綴った90分のドキュメンタリー番組でした。感情を煽るようなナレーションもなく、NHKだからCMに入って気持ちが盛り下がることもなく、淡々とでも丁寧にその軌跡を綴っており、キャンディーズの魅力を最大限に引き出したドキュメンタリーだったように思えます。私は31歳なので、キャンディーズを初めとして、ピンクレディーや山口百恵さんなどなど、当時、大人気だったアイドルたちの全盛時代の圧倒的な存在感や取り巻いていた熱気そのものはもちろん知りません。ですが、映像から当時の熱気の雰囲気だけは感じる取ることが出来ます。映像から感じられる時代や熱気を青春期に感じたわけでもないのに、懐かしいというような懐古の情が湧き、なんとも感慨深い気持ちになりました。この気持ちは、先週金曜日に放送された映画『3丁目の夕日』を見ても、その時代に生きていたわけでもないのに同じ気持ちになりました。直接その時代を体感していたわけでもないのに、どうして懐古の情のようなものが湧いてくるのか不思議で仕方がありません。 番組内では、『レッツゴーヤング』や『紅白』などの当時に出演されていた歌番組の映像も流れていたのですが、 ヒットした歌を唄っているキャンディーズの映像を見ると、現在のアイドルに分類されるモーニング娘や松浦亜弥さんには感じられない魅力的なものをいっぱい持っており、引き込まれるものがありました。もし、彼女達が一世を風靡している時代に私が10代ぐらいの年齢であれば、ファンになっていたことだろうと思います。また、歌番組での衣装の幾つかは、可愛らしさの中にもセクシーさがさりげなく混在しており、今、エロを売りにしているへたくそな歌手の倖田來未さんより、フィルムの質感も合さった色っぽさに男心をくすぐられるものがありました(笑)倖田來未さんの場合は、セクシーやエロいなという気持ちが出るよりも先に、下品で小汚いという感想しか頭に浮かばず、エロカワイイとかエロカッコイイと評価している人の美的センスを疑います。 ある引っ越し会社のCMで、美しく上品そうなモデルの女性がベランダ越しに、荷物が引っ越し社の車に積み込まれる様子を眺めながら、「机 本箱 運び出された荷物の後は畳の色がそこだけ若いわ お引っ越しのお祝い返しは微笑にして〜♪」と、唄っているCMがあり、この歌はCM用に作られた歌なのか、はたまた誰かの歌なのかと気になっていたのですが、キャンディーズが唄っていた「微笑がえし」だということを昨日の番組によって知ることができ疑問が解決しました。70年〜80年代のアイドルの歌謡曲は歌詞やメロディにオリジナリティがあり、オシャレというか粋というか気持ちのこもった温かさを感じます。だからこそ、いつまでも幅広い世代に評価され歌い継がれているのでしょう。今の歌手の歌の多くは使い捨てのティッシュペーパーのように、箱から1枚抜き出せば新たな一枚がというように、次々に消費される歌ばかりで聞くに値しません。ティッシュペーパー並みの薄い曲の多くがミリオンセラーになったりしても、数年を経たずしてファン以外の人々から、きれいさっぱりと忘れ去られ何も残さないことを考えると、時間と空間を越えて愛され続けている作品と、それらを生み出した作詞家や作曲家には、敬意を抱かずにはいられません。これまでにも懐かしの映像としてキャンディーズの歌や映像を何度も目の当たりにしてきたのに、昨晩のドキュメンタリーが秀作だったためか、不覚にもキャンディーズに心鷲づかみされてしまうほど効果が絶大で、アメリカの動画サイトYouTubeでキャンディーズを検索して、歌番組のいくつかの動画をブックマークに保存しました。この勢いに乗ってベスト版のCDを買おうかどうか迷っています(笑)↓エンピツ投票ボタンです。 できれば押してくださると嬉しいです。エンピツ時事/社会ランキング エンピツ総合投票ランキングMyエンピツ追加