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2006年11月25日(土) 情と筋

自民復党問題、政府与党も分裂状態

政府・与党内は復党を認めるかどうかで真っ二つだ。

 「一任できない」。24日の自民党役員連絡会で
「今後は反党行為をしないと誓約」などの復党条件を説明した
中川秀直幹事長に青木幹雄参院議員会長がいきなりかみついた。
「所信表明への支持は首相指名選挙で済んでいる。
反省や総括を文書にしてまでやる必要はない」と注文。
片山虎之助参院幹事長も「まとまらないと党のイメージが落ちる」と訴えた。

 中川氏も譲らない。記者会見で「政治には情と筋があるが、
国民と約束したことを断固実行するという非情な覚悟でやらなくてはならない。
自民党は仲良しクラブではない」と言い返した。

(日経新聞 2006/11/25 07:01)


中川幹事長を批判=自民復党「熟慮重ねる」−平沼氏

郵政民営化造反組の平沼赳夫元経済産業相は25日昼、
岡山県津山市内で開いた後援会幹部らとの会合で、
自らの自民党復党に関し「一方的に一人の幹事長に突き付けられた
条件をのんで、わたしの先行きが切り開かれていくのか、
考慮しなければならない」と述べ、郵政民営化への支持表明を含む
誓約書の提出を迫る同党の中川秀直幹事長を批判した。
 同時に「自民党を愛することは、やぶさかではない。
これから熟慮に熟慮を重ねて、
あさって(27日の)午前中に態度を表明したい」と述べた。 

(時事通信 11月25日15時1分更新)


復党問題で中川幹事長 「総理の本音は統一会派」 平沼氏、態度表明へ

自民党の中川秀直幹事長は25日、広島市内で講演し、
郵政民営化に反対して自民党を離党した無所属議員の復党問題について、
「安倍晋三首相の本音は(いきなりの復党ではなく)
院内統一会派が望ましいというものだ。それが困難ならば、
国民の理解が得られるやり方でやってほしいということだ」と述べた。

 中川幹事長は、「安倍首相は、どんな原則を示すかは幹事長に
任せると語っている」と指摘。その上で、「オープンの場で原理原則が
説明できるやり方をしなければ、民意を失うことになりかねない」と語った。

 厳しい復党条件を提示したことに青木幹雄参院議員会長らから批判の声が
上がっていることについては、「平泉の弁慶のような思いでやっていく」と強調した。

 また、無所属議員12人と自民党との交渉の窓口役となっている
平沼赳夫元経済産業相は同日、岡山県津山市内であいさつし、
「一方的に中川秀直幹事長に突きつけられたものをのんでしまっては、
私の先は切り開かれるのか」と発言。
「27日午前中に態度を表明したい」と述べた。

(産経新聞 11月25日16時5分更新)



-----------------------------(引用終了)----------------------------

復党問題でゴタゴタが続いています。

自民党vs造反議員の対立だけがクローズアップされていますね。

このゴタゴタは昨年の刺客騒動を思い起こさせます。

昨年の衆院選挙では自民党は「情」を切り捨て「筋」を通していたのに、

今になって、「情」の話を出してくるというのでは、

「情」という優しさよりも、大きくなった組織・共同体にありがちな

ただの「馴れ合い」のように感じられます。

そもそも、造反議員が復党してもしなくても、

普段からある程度支持政党を決めている人達には、

なんら影響はありません。

造反組を復党させようが自民党を支持する人は支持するでしょう。

要は、自民党はメディアによって影響を受ける層

(支持政党が決まっていない浮動票)の旗色を気にしているのですが、

自民党はその層の支持を失いたくないわけです。

平沼氏は信念を貫きたいのであれば、

平沼氏が造反組を引き連れて新党を設立させ、

自民と連立を組むというのが一番シンプルな話で、

支持政党が決まっていない層の自民党支持率低下もある程度は免れ、

お互いにとって得策なのではないかと思ってしまいます。




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名塚元哉 |←ホームページ