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2006年06月09日(金) 奇跡を見届けるために寝不足の日々が始まる。

サッカーのカタルシスは爆発的で、
それがゴールという奇跡によって成立する事を考えると宗教的ですらある。
サッカーよりも刺激的な人生を送るのはそう簡単ではないないような気がする。

                          ---作家・村上 龍---


W杯きょう開幕、開会式にはペレやマラドーナ

サッカーの第18回ワールドカップ(W杯)ドイツ大会が9日、
ミュンヘンW杯競技場で開幕する。
 午後4時20分(日本時間午後11時20分)過ぎから、
ペレ(ブラジル)、マラドーナ(アルゼンチン)ら往年の名選手らも
参加しての開会式を開催。
ドイツ―コスタリカの開幕戦は、
午後6時(同10日午前1時)にキックオフされる。

 今大会には日本など32国・地域が参加、ドイツの12都市で
7月9日のベルリン五輪スタジアムでの決勝まで、
計64試合の熱戦が展開される。

(読売新聞 2006年6月9日0時40分 )


-----------------------------(引用終了)----------------------------

世界が熱狂する最大のイベントW杯がいよいよ開幕します。

同じ4年ごとのイベントであるオリンピックは、

この前見たと思ったのに、もう次が始まるのかという感じがするのですが、

(夏季・冬季オリンピックがあるからでしょうか。)

W杯の4年は、同じ4年間でもとても長く感じます。

人間は、心待ちに待たされる時間は長く感じるものだから、

そう思うだけなのかもしれませんが。

W杯とは、国家の威信を賭けた代理戦争とも言われたりもしますが、

世界中のほとんどの人がサッカーの虜になってしまうのは、

ナショナリズムを熱くさせるということもあるでしょうが、

やはり、勝負の結果が予測不可能なスポーツだからということと、

秒単位で目まぐるしくフォーメーションや攻守が変わることの刺激と、

そして、お互いのディフェンスが必死で守っているので、

当然のことながらなかなかゴールが決まりせん。

だからこそ、自国の代表選手がゴールを決めるというのは奇跡的な瞬間であり、

その奇跡を見届けた瞬間に、

ゴールが決まらないことによってたまりに溜まったストレスが、

一気に開放されるからではないでしょうか。

言わば、このカタルシスの開放によって得られる快感のために、

多くの人はサッカーを観戦していると言っても過言ではありません。

だからこそ、サッカーは一度はまると抜け出せなくなるスポーツなのでしょう。

もうまもなくで開幕するドイツ大会。

日本代表の活躍もさることながら、各国スター選手の活躍も楽しみです。

そして、サッカーを見ること自体も、すごく楽しいのですが、

それを通じて感じたこと、考えたことを語り合うことはもっと楽しいです。

だから、サッカーに詳しくなくても、

中田や中村や宮本だけを応援するもよし、

女性の方なら、外国のチームのフェロモンムンムンの男前選手を見つけて、

その人だけを応援するもよし。

またその人がいる代表チームを応援するもよし。

サッカーを敷居の高いスポーツだとは思わずに、

その場、その場に何かを見つけて、

その時間を大いに楽しめばいいと思います。

「にわか」ファンも大いに結構。

この私でも、世間のサッカー通の皆さんも

最初から、サッカーの「いろは」を知っていたわけではないのですから、

サッカーを知らなくても、

少しの勇気を持ってサッカーの話の輪に入っていってください。

そこには、また新たな出会いが生まれますから。

世界が盛り上がるこの時に、横で見てるだけじゃ寂しいじゃないですか。

今大会も名勝負、名場面と、いつまでも記憶に残る試合が

一試合でも多く見られることを期待せずにおられません。

また、大会期間中、フーリガンの恐怖もなく、

選手、サポーターの一人一人が、試合を楽しめる環境を祈るばかりです。

さぁ、この1ヶ月間、ゴールという奇跡を見届け、カタルシスを爆発させましょう!





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名塚元哉 |←ホームページ