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2004年03月28日(日) ハインリッヒの法則

六本木ヒルズの回転扉、入学直前の6歳男児挟まれ死亡
回転ドア事故、センサーに“不感領域”
<回転扉事故>過去2件の事故後も十分な改善行われず
「死角」広げた可能性=誤作動で設定変更か−六本木ヒルズ男児死亡事
六本木ヒルズ回転ドア事故33件、安全対策は不完全

最初、過去に起こった事故は2人と聞いていたので、

この死んだ子供の親の責任が多いと思っていましたが、

過去に33件もの事故があったと分かれば、

一件の死亡または重症の重大事故の後ろには、

数十件の小さな事故(軽症)と、数百件の無傷事故が隠されているという

「ハインリッヒの法則」が見事に付随しますね。

回転ドアの安全装置に不備があったり、

扉の前にガードマンを常時配備させるなど

早急に注意喚起や安全管理義務を取らなかった森ビルに

重大な過失があったのは明らかです。

最初の事故で、安全管理義務をきちっと行っていれば、

今回の死亡事故は起きていなかったことでしょう。

自動の回転扉は、不慣れな場合は大人でも入るのに躊躇するもの、

だからこそ、ああいう出入りが多いビルには、

自分の歩くスピードに合わせられる

手動の回転扉のほうが、まだいいとは思うのですが。

また、小さな子供というのは、予期せぬ行動に出たり、

目新しいものや、面白そうなもののところに

ちょっとでも早く行ってみようとするものです。

だからこそ、道行く先に何があるのか注意をしたりと、

子供の安全について最大限に気を配るというのが親の責務ですから、

手を離してしまったこのお母さんはさぞ悔やんでいることでしょう。

回転扉に挟まれたこと自体は親の監督責任ですが、

しかし、死に至ったことは事故件数や報告状況から明らかに企業側の責任になります。

また、現代人は機械を過信しすぎということも少なからずありますし、

周りの状況から危険度を予想する感覚も鈍っているように思えます。

全体的に見て、10年前より危険行動に対する感覚が

鈍っている人が増えた気がします。

携帯を弄りながら歩く人とかも、危険に対する嗅覚が鈍っているし、

信号が青になった瞬間に渡りだす人も危ない。

交差点にしろ電車の乗り降りにしろエスカレーターの乗り降りにしろ

子供の場合は、大人以上に危険度が高いわけで、

メーカーが悪いとか親が悪いとかじゃなくて、

自分の身の回りには、危険性をはらむ要素が

数多く存在するということを、もう一度よく認識するというのも良いでしょう。

この事故を教訓として、回転ドアの近くに行ったとき、

子供が走り出さないようにしっかりと手をつなぐか、

抱っこしてドアを利用する親が増えることを願うばかりです。

ちょっと思ったことですが、回転扉というのは、

ホテルのロービーなどで窃盗などがあっても、

犯人は回転扉を前に、外へ逃げる出すには時間がかかり、

その間に、逃がさず捕まえることができるという発想から

生まれたそうですが、災害時には回転扉に押しかける人が

続出して恐ろしい扉になりそうですよね。




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名塚元哉 |←ホームページ