★★natsuka.net 本日の更新★★TOPページの写真とメインページのCGを2月用にしました。昨日書いた「川崎市の書店閉店か?」のその後ですが、2ちゃんねるでは、店長さんを励まそう緊急オフ会が今日開かれたり、多くの励ましのメールや電話のおかげか、書店はとりあえず再開することに。それにしても、昨日の日テレのニュースでは、書店の近所に住む主婦のインタビューを流していましたが、「たかだか数百円ぐらいいいじゃない」とか万引き援護のアホな意見ばっかり。局側が意図的に編集したとはいえ、そんな考えの人のほうが多いのかね?●話題の漫画 佐藤秀峰著『ブラックジャックによろしく』1〜4巻を買いました。グッと引き込まれて4冊イッキに1時間ほどで読みました。あまりにも衝撃的な内容の漫画に遭遇したのは久しぶりです。当然、漫画ですので少々大袈裟に描かれている部分もあるのでしょうが、日本の医療システムに対する問題提起をしていることも事実です。主人公はまだ自分の力では何も出来ない研修医の斉藤君。そして彼の周りにいる個性的な医者たち。この漫画の深いところは、周りの現実に染まってしまった医者たちを悪役として描くのではなく、各々が現実を受け入れ自分なりの正しさを実践しようとしているところでしょう。1〜2巻ではわが国の医療がかかえる現実と、大学病院の闇をするどくえぐりだし、3〜4巻では新生児医療がテーマとして、そこでぎりぎりの選択を迫られる医者と家族の葛藤に満ちた姿が描かれています。4年間の不妊治療の末に授かった待望の子供がダウン症だと知って真実を受け入れられない両親は我が子をこのまま死なせてくれと。手術が必要なその子の手術許可を両親から必死で貰おうとする主人公。親の気持ちと主人公の気持ちと自分の本音のハザマでゆれる担当医。それぞれの事情が理解できる分、とても辛く苦しい話でした。新生児ER編は人間の誕生や未熟児や障害を持つ子どもの親の苦悩、そして、主人公やその上司の行動から、医療の重みが伝わってきます。ただ、やはり障害を持つ子供の親になるということは、ものすごく深い悩みです。例えこの作品が、本質を捉えることなく一部分しか見ない人権派から障害者差別だと言われようとも、これが現実だと思います。障害のある子を「受け入れてください」と言われようとも、「はい、解りました」とすぐには受容できない夫婦の方が多いでしょう。それゆえに、新生児ER編は子どもを産むことに対する責任感や重みが、ひしひしと伝わってくると思います。ただ感動するだけではなく、本当の正しさとは一体なんなのだろうかと深く考えさせます。正直に白状すると、僕はこの巻を最後まで読み進めたとき、気が付いたら泣いていました。僕は生まれつき心臓に障害(ファロー四徴症)を持って生まれてきました。両親は、最初に僕が障害があることを聞かされときどう思ったのだろうかと考えてしまいました。このマンガの中に出てくる夫婦ほどではないにしろ、いろんな迷いや、不安があったと思います。だから、ものすごい覚悟が要ったと思うのです。障害児の親になるという覚悟ではなく、それは1人の子供の「親になる」という覚悟です。これまでの医療漫画と違い、主人公である研修医が様々な出来事を経験していく過程を疑似体験することができます。歴史に残る名著となる可能性を秘めた本であることは間違いないでしょう。滅多なことでは誉めない僕が言うぐらいですから、この漫画はオススメです。買うもよし、立ち読みもよし、マンガ喫茶で読むもよし(万引きだけはダメ!)とにかく多くの人に読んでもらいたい作品です。『ブラックジャックによろしく』公式サイト ↑投票ボタンです。今日の日記が良ければ押して下さいまし。Myエンピツ追加