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2002年09月05日(木) 瞬間を積み重ねまだ見ぬ未来へとつなげる

死ぬまでにこの目に焼き付けたい物があります。

それは、スペインにあるサグラダファミリアです。

ガウディの設計した建造物が好きなので、

カサ・バトリョやグエル公園などすべて見てみたいのですけども、

まあ、飛行機は乗ってはいけないと言われているので、

一生無理かもしれませんが・・・。

サグラダファミリア(聖家族贖罪聖堂)はアントニオ・ガウディの

設計による教会で、建築にかかる主な財源が、

寄付と観光客の入場料のみなので、

完成するまであと200年とも言われてますが、

今の建築技術なら27年ほどで107mの

塔も含め外観だけは完成する予定だとか。

完璧に完成するころには、今生きている人は誰もこの世にいない。

そう思うと感慨深いですよね。

現在はファサード、つまり正面側の部分だけが完成しています。

このファサードは「イエス降誕のファサード」といわれ、

日本人の彫刻家、外尾悦郎さんの

「ハープの像」という作品も含まれていて非常に美しいです。

(TVや写真集でしか見たことがありませんけど)

今日は『徹子の部屋』に外尾悦郎氏が出演されていました。

(外尾さんはコーヒーのCMに出演されていたので、

ご存知の人も多いことと思います。)

1883年に着工してから、たくさんの人が

一つの建造物の建築に携わり、次の世代にバトンタッチし、

ゆっくりとでも確実に一歩一歩、未来につなげる。

素晴しいことだと思いませんか?

そういえば、日本がバブルが絶頂期にあった頃、

大手建築会社がサグラダファミリアの工事を一気に押し進める

プロジェクトを打ち上げたことがありました。

しかし、スペインの人々は猛烈に反対したそうです。

それは、ガウディや、建築に携わった多くの人々の

人生と汗とを無碍にしてはいけないということと

少しずつ石を削ったり、少しずつ石を積み上げ、

一つの塔を作り上げる充実感や達成感を

奪われてはいけないということからの反発だったのでしょう。

スペインの人々は、今もゆったりとした時間の中で

ゆっくりと建築されていくサグラダファミリアのまだ見ぬ完成形を

自分から我が子へ、そして孫へと託しながら心待ちにしているのです。




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