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2002年08月09日(金) 利己主義の塊

昨日の、宅間守の第13回公判。

宅間には、何も言っても無駄だということが、

昨日の公判でよくわかりました。

我が子を殺された親御さんも

傷に塩を刷り込まれる、いやそれ以上につらい

時間をあの場で過ごしたことでしょう。

宅間の言葉と行動は利己主義の塊です。

周りが見えないし、

周りの人のことについても察しがきかない。

先のことも考えない。

考えることは、ねたみとひがみばかり。

自分が努力をしなかったくせに、

何でもかんでも他人のせいにする。

これから、もっと宅間のような

利己主義の塊の人が増えていくような気がします。

宅間は「競争社会」が言われ始めた頃に

子供時代をすごしたわけですが、

競争社会での、競争のスタートにさえつけない

人間だったのかもしれません。

無理やり競争のレールに乗せられて、

たどり着けもしない世界を目指すように強制されて育ったのでしょう。

そういう人の多くは

努力や希望や将来という概念を

知らずに育ってきたと思うのですが、

それはその人間の生来の資質より、

環境が大きく影響するのではないでしょうか。

「競争社会」の競争のスタートにつくことさえできない人々は、

自分で自分を守る、または自分の殻のなかに引きこもることで、

自分を保っています。

他に、宅間のような外部世界に対して極端な行動に走る人います。

月曜の『ニュース23』に、作家の村上龍氏がゲスト出演し、

「希望」をテーマ語った時に、

「これからは、知識もスキルもない若者が増えていく。

彼らにたいする現状打破のための「アナウンス」も何もない。

こうした若者たちは、常にイライラを抱えていて、

いつも暴発しそうになっている。

そうして、世の中は荒れていき、

社会の極右化・極左化や

犯罪増加も早晩起こるだろう」

「人生のレールに無理やり乗せられた若者は

いつかだまされたと気付き、

極端な行動や凶悪な犯罪に走りやすい」

と言っていました。

こういった事実に気づいていない大人は、

案外多いのかもしれません。

話は変わりますが、

田中真紀子さんがついに辞任しましたね。

半ば確信犯的に「逃げ切ろう」としています。

最近、人や企業は逃げ切る以外に選択肢をイメージできない

のだろうかと思うことがあります。




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