広島に原爆が投下されてから今年で57年になります。最近思うことは、この国は過去のこと戦争で「したこと」 「されたこと」の事実を正確に伝える努力をあまりしなくなってきたということです。昔、終戦記念日が近づくと、NHKの朝の番組で戦争体験者が経験したことを子供たちに語りかける番組がありました。しかし、いつからかこの番組も無くなってしまいました。被爆者や被災者の実際経験した記憶が、未来に生きる人々のために語られる事、それは想像力を呼び起こす行為です。またそれを聞きとる人たちも、過去に何があってそれが未来に向けていかなる意味を持つのかということを想像するという行為の必要性を、1945年夏の記憶の語り部から知るのです。歴史というのは本来、ある経験を持つ個人・集団・国家の、他者との遭遇と反応・影響の連続です。歴史とは単なる過去ではありません。歴史は現在に連なり、未来とも連続するものです。歴史とは「終ってしまったこと」ではないのです。この時代に戦争体験者の皆さんは、今一度、語ることや書き残すことを希望しておられますし、私達はその発言を通じて頭で想像し、あらためて当時の出来事をとらえ直そうとすることが大事なのではないでしょうか。そういう過去から学ぼうという想像力の欠けている人が大勢いますし、驚いたことに、そういうタイプの人間が軍事の専門家、彼らの構想を制度化する官僚たち、そしてそれに乗っかって政治を行う指導者たちの大勢を占めているのです。想像することをしない思考停止の社会は同じ過ちを繰り返すでしょう。 ↑投票ボタンです。押してくれればやる気が出て日記更新します。↑キカイダー01と吾輩←今日の空はどうなの?