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2002年07月01日(月) ピッチ上のドラマは永遠に。

★★natsuka.net 本日の更新★★

メインページに7月用CG UP

『365の空』観覧者5千人突破を記念して、
HPのPresentコーナーに青空の壁紙第2弾「飛行機雲」を追加しました。


ドイツVSブラジル戦。

前半は両チームとも勝つというより、

決して負けたくないサッカーをしていたように見えました。

相手の手の内を探る試合運びと言ったほうが正しいでしょうか。

先制点を取られれば、すべてが終るような、

観ている人たちを安定させない次元の違うサッカー。

一瞬のミスで負けに近づくし、

一瞬のミスを見逃さないほうが勝ちに近づく。

そして後半22分、ついにブラジルが先取点を奪いました。

ロナウドが相手ボールを奪い、リバウドに短いパスを出す。

ボールを受けるとリバウドは信じられない

速さで強烈な回転のシュートを放ち、

これまで鉄壁だったカーンがキャッチミス、ボールが前にこぼれました。

その一瞬をロナウドが見逃すわけもなく、

弾いたボールを軽々とゴール右隅に押し込みました。

その後もドイツは高さを生かした攻撃を度々仕掛けましたが、

パターン化されたドイツの攻撃を

ブラジルのディフェンスは落ち着いて処理し、

ほとんど危なげがなかったですね。

34分、ブラジルはカウンター気味に右サイドを突破し、

グラウンダーのクロスをリバウドがスルーして、

またロナウドがきっちりと決めました。

リバウドのスルーにはびっくりした。

どうしてすぐ左にロナウドがいることがわかったのでしょう。

まるでトラップしてシュートを打つかのようなスルーが、

なぜあの瞬間に判断してできるのでしょう。

あれは脳で考えて出来たプレーではないと思います。

体の隅々に長年経験した判断力が染み付いて、

脳で考えるより目と足で判断したプレーなんだろう。

ドイツは、ブラジルの技術力と判断力に完敗。

終了後、カップの置かれていた台に上り、

黄金色の杯を頭上高く掲げ最高の笑顔を見せたカフー。

ポストにもたれかかり、座り込んだカーン。

その姿は、真っ白に燃え尽きたジョー(あしたのジョー)のようでした。

対照的な構図でしたが、どちらもその美しさは同じです。

皮肉なことに、決定力不足でドイツ国民にも

「決勝トーナメントにも進めないかも・・・」

などとさほど期待もされていなかったドイツが、

守護神・カーンを中心に守りきる試合運びに徹し決勝まで勝ち進み、

ブラジル代表史上“もっとも弱小”と批判に晒された

ブラジルが危なげない勝ち方で優勝をし、

皆の様々な思いを包み込んだ

1ヶ月にも及ぶ熱闘が幕を閉じました。

今は、心にぽっかりと穴が開いたような心境です。

W杯の代表は、はかない存在です。

4年に一度の大会に召集され、

終ればまたそれぞれのピッチに散っていく。

次の4年後には、また違ったメンバーで、

死闘を繰り広げることになるのです。

そのはかなさや熱狂は不安と快楽の境界で発生するような気がします。

危うさを残しながら、きわいどいところで

勝ったり負けたりするのを見続けるうちに、

私達の心にはそのはかなさが刻まれる。

4年後の日本代表は、どうなっているのか。

それは誰にも分りませんが、

自国のリーグ(Jリーグ)をサポートして、

ピッチの英雄達を後押ししていく必要があると思います。

2002W杯は終ってしまったが、

あのピッチがある限り、各国代表の戦いは永遠に終わることがない。





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「本音を言えばフィーゴのプレーがもっと見たかったワン。」


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名塚元哉 |←ホームページ