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2002年06月19日(水) 4年後の日本代表へ

ベッカムも観戦したブラジル戦観戦記は、また明日書く事にします。

楽しみしていた方、申し訳ございません。


昨晩の韓国戦の後、

時間的都合から日記をアップしましたが、

眠れず興奮した頭の中で、

日本戦のことを色々考えてみたのです。

奇麗事は書かず、本音を書いた方が、

これからの日本代表のためにも、

自分のためにも良いと思い書くことにします。

ドーハ組より、4年前のフランス戦のチームより、

日本代表は確実に強くなっています。

負けない気持ちを見せ引分けになったベルギー戦。

慌てることなく1点を守りきったロシア戦。

そしてチュニジア戦の勢い。

昨日の試合は、

選手もトルシエ監督も

あの3試合で見せた精神的な安定感がなく、

先制された後、慌てたためにしなくていいミスが目立ったし、

日本は本来の力を発揮しなかった。

応援はしていたけど、心は熱くならなかった。

負けて悔しいけど、

それ以外に何も残らない試合だったように思います。

日本はやっぱりこれぐらいのレベルだと

心のどこかで思ったのかもしれない。

90分間で、ほんの2、3分でもいいから、

記憶に残る攻撃が見たい。

攻撃にイマジネーションが不足していた、

過去の試合とよく似ていました。

負けても、フランスやポルトガル、

アルゼンチンにイタリアのような、

心に残る試合が見たかった。

韓国のような闘志が見たかった。

1点負けていたら、そして負けたくないと思ったら、

リスクが発生しようと攻めて行かなくてはいけない。

リスクを負った攻めが続き、

一瞬の隙をついて決定的なパスが通り、

強いシュートが放たれ、

キーパーが驚異的なセービングで防ぎ、

あっという間に攻守が逆転して、

攻撃と防御のために全員が全力で散開する。

それがサッカーで最も胸躍る瞬間です。

だから、そのチームが負っているリスクの種類が、

そのチームの特性だと言うこともできます。

リスク(さらなる失点)を恐れて

イマジネーションのない攻撃に甘んじてしまったような、

何とも言い切れない感覚が昨日の試合にありました。

他の国々と日本を比べてはいけない

ということもよく分っています。

でも、比べてしまうんです。

また、そうやって比べることができるのもまたW杯です。

4年後のドイツW杯は、

まずアジア予選を通過しなければ話になりません。

日本は今より弱くなる事はないと思いますが、

韓国はもっと強くなるでしょう。

ブラジルに強化施設を作り、若い選手を

留学させている中国もどうなるか分りません。

W杯に出場出来ても、組み合わせ次第では、

予選で敗退することだってありえます。

94年、アメリカは地元W杯でベスト16に進出しました。

しかし、その4年後のフランスで惨敗したため、

地元の利と幸運がなくても決勝トーナメント進出することのできる

チームをつくるために何をすべきか、

よく考えて施策をつくし、克服して今大会はベスト8入りしています。

今後、日本人が昨日の敗北を悔やみ続けることのないように、

日本が繰り返し犯した悲劇と1点の重みを、

今日から次へ向かう日々の中で選手やサポーターが、どう克服するかで

これからの日本サッカーが変わることでしょう。

それが、これからの日本に与えられた命題になります。




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名塚元哉 |←ホームページ