さて、振って湧いた宗男ちゃんの疑惑の数々。 NGOを参加させていたら、まだ静かに悪い事ができていたはず。 「増長」が膨張しすぎて破裂した結果ですね。 宗男ちゃんを見ていると 真紀子のパパ田中角栄に似ていると思う。 官僚政治の打破を標榜して田中角栄氏が出てきた時、 持ち出した政策が『日本列島改造論』だった。 それは、格差ある国土の発展を謳ったもの。 中央だけでなく、どの地方にも等しく経済発展をする権利があると唱えた。 これが、地元への利益誘導に大義名分を与えて、族議員の発生を促した。 角栄氏は『地方交付税交付金』の形で、税金をばら撒いて、 公共事業を地元に誘導した。 官僚政治を打ち破る存在として登場した角栄氏だったが、 結局、建前に終わってしまった。 実際には、彼は日本の官僚政治からの真の脱却ではなく、 むしろ官僚政治を利用し、それに寄りかかっててっとり早く利益誘導をする 政治構造を築いてしまったのである。 それ以降、日本の政治と社会がひきずってきたものを、 宗男ちゃんは実に色濃く身に付けている。 角栄氏の「日本列島改造論」における建設省への食い込みに当たるものが、 宗男ちゃんの場合は外務省だった。例えば、北方領土問題返還交渉の場面。ロシア側に北方4島のうち、2島を返還してくれれば、残り2島は諦めるというような交渉をしていた。しかもそれが「国益」だと強弁していた。領土問題は国の根本問題であり、漁業件と取引するだけのような問題ではない。真の「国益」を彼は身の回りの小さな問題にすり替えてしまう。銭勘定でしか国益を考えられないなんて、国益を預かる政治家としては小粒すぎる。目に付くことといえば、自民党内や橋本派内で餅代をどれだけ配るかに心血を注ぐ姿ばかりだ。官僚でもなんでもない一介の衆議院議員が、外務官僚を丸め込み、ODA予算にも関与しちゃって、人道援助の受注をした業者から献金を受けてしまう。宗男ちゃんの手法は旧時代的なのだが、 地方であればあるほど、これがまかり通る。 しかし、それが国全体にとっては、マイナスになることは明らかだ。 こんな奴が権力を握ってしまうのは、民主主義の欄熱化が原因だ。20世紀になって大量消費化の波が日本文化を席巻した。国民は、大量消費する事が唯一の幸せであると認識し、個人の幸せのみを追求するようになってしまった。すると国家や社会という大事なところに意識が及ばず、民主主義が爛熟したのはいいが、その結果、現在は国家や社会が組織的に機能しない状態なのです。鈴木宗男的政治家を誕生させ、助長しているのは実は、日本そのものだったのだ。今回の問題がうやむやになるようだったら、それが日本が最悪な状態の証拠で、第2、第3の宗男ちゃんを誕生させることにも繋がる。そして、これは、宗男ちゃん一人だけの問題ではない。 地方選出の多くの族議員と、 それを取り囲み利益をむさぼる者達が、日本社会をネジ曲げてきた。 こういった、政治家や官僚システムの在り方が、 いま日本を滅ぼそうとしている。 その日本を崩壊から救い再生させるには、 この構造を根本的に改革するしかない。 政治家も、そして私たち国民の側も、 自分達の足元の利益だけを考えるのではなく、 国全体のいく末を考える事が、今こそ必要とされていると思う。↑宗男ちゃんにアッカンベ〜。 ↑投票ボタンです。押してくれればやる気が出て日記更新します。