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2001年12月18日(火) 暴力は何も変えぬ

新聞でテロリストから宣教師になったヒュー・ブラウンさんの話を読む。
それは凄まじい人生だったに違いない。
あらゆる悪行を積み重ね、牢獄に入った2年目に所内のTVで、
映画『ベン・ハー』を見たその瞬間から生まれ変わったそうだ。
そう、この時彼は「人間性」を見つけたのであろう。
出所後、教会でいろんな人と関わり宣教師なる。
人はこの世に生を受けた時はみな等しくただの「存在」である。
それが、家庭や社会でルールを学び取っていくことで、
人は理性を持ちあわせた「人」という「生き物」になる。
今度はその「人」が他の「人」と交わることで、ようやく「人間」になる。
他者と交わることで新しい自分の可能性を見つけ出す事ができる。
人が「人間」になりきれないと犯罪を犯したり、自殺を選んだりしてしまう。
この人はその事を「塀の中」、塀の外でのさまざまな人との交わりで悟ったのである。
だからこそ、同じ過ちを犯した人を救いたいという志を胸に日本各地へ講演に出かける。
彼は語る、「暴力では何も変らない。憎しみを忘れ、許し合おう」と。
「人間性」があれば、テロもしないし、空爆なんか指示しない。
自分が「人間」であるかどうか見つめなおす事が大事である。
お互い「人間」同士ならば、キリスト教だろうがイスラム教だろうがお互いを理解する事は出来るはずだ。
この人が執筆した『なぜ、人を殺していけないのですか』を読んでみようと思う。









名塚元哉 |←ホームページ