テレビを見ていたら「買い換えて使わなくなった携帯電話」を大切に持っている人が出ていた。
なにげなく「古い携帯電話を大切に持ってる人もいるんだね」なんて事を夫に言ったら、夫はいたく驚いた様子で「白蓮さんは捨てちゃったの?」と言う。
携帯電話は新しいのに買い替える度に捨てるものだと思っていた。
携帯電話のサービスショップに行くと「使用済み携帯電話は回収させていただいた上、必要な部品をリサイクルします」というようなポスターが貼っている。なので私は新しいのを買うのと同時に古い携帯電話はリサイクルに出していて、それが当たり前だと思っていたのだ。
知識として「古い携帯電話をずっと持っている人もいる」という事は知っていたけれど、テレビに出ていた人は私達夫婦よりも年配のサラリーマンだった。携帯電話を捨てられずにコレクションするのは若い世代の人で、そこそこの大人はリサイクルに貢献しているものだとばかり思っていたから、そんな年配の人が使わない携帯電話を持っている……ってことにビックリした。そして、もっとビックリしたのは夫もどうやら「捨てない派」らしいってことだ。
「ねぇ。もしかしてOさんは前に使ってた携帯電話を持ってるの?」と聞いてみたら、夫の答えはYESだった。前の携帯電話は私と付き合っていた頃のメールのデータが入っていたから残してあるとのこと。今までに使っていたものはリサイクルに回していたらしい。
なるほど……思い出のメールデータか。
夫の言い分は一理あるなぁと思った。私は何の躊躇いもなく捨てちゃっていたけど。そりゃぁ、リサイクルに回す時にチラリと「メールデータは残しておきたいなぁ」とは思ったけれど、わざわざデータを変換してPCに持ってくるのも面倒だし、大切なことは覚えているので思い出さえあればいいか……と納得してしまっていたのだ。
自分がひどく薄情な人間に思えてしまった。
それはともかく使用済みの携帯電話は「残しておく」のが主流なのだろうか? これは価値観の違いなので残しておくのが良いとか、リサイクルに回すべきだとか断定することは出来ない。今回は「もしかしたら自分が少数派なのかも知れない」ってことを知って、ちょっと驚いた。
たぶん私は今使っている携帯電話も写真データをPCに退避させたら、リサイクルに回すと思う。主義ってほどでもないけとれど…言うなれぱ性分なのだ。自分の中の「当たり前」って、実は当たり前じゃなかったりするのだって事を思い知らされたところで、今日の日記はこれにてオシマイ。