出産前、周囲の人から「白蓮さんは、きっと良いお母さんになるね」と、よく言われた。私はどちらかと言うと子供好きなので、自分で言うのもどうかと思うけれど「きっと良いお母さんになるのだろう」と思っていた。が、実際に娘を育ててみると良いお母さんとは言い難い。これは謙遜ではなく、心底そう思う。
娘を産んでからは、子育てを終えた人や、あるいは現在子育て真っ只中の人と「子育て話」をすることが多くなった。母親と言っても色々なタイプの人がいて、「それって、どうだろう?」と思うような人もいれば、「なんと素晴らしい。表彰ものだ。この人は母親の中の母親。キング・オブ・母親だ」と思うような人もいる。そして「すごく良い母親」タイプの人と話をしていると、自分とは随分違っていて驚かされることが多い。
たとえば彼女達は「子供の顔を見ているのは2時間でも3時間でも飽きない」と言う。うっかり夕食の支度を忘れた…なんてエピソードを持つ人もいた。子供が昼寝中も、そばにいてじっと子供の顔を見ていたりするのだとか。私は娘がお昼寝すると「やれやれ。今のうちにお茶でも入れて本でも読むか」とホッっとしてしまう。
彼女達は子供に持たせる物、着せる服まで慎重に吟味し、またそうする事が楽しくて仕方ないらしい。私ときたらそう言う事には比較的無頓着で、万事適当。また、ベビーヨガ・ヘビーマッサージ等の赤ちゃん教室には1つも通っておらず、今後その類の教室に通う予定もない。
娘との暮らしは楽しいし、娘を愛しく思う心もあるけれど、周囲にいる「すごく良い母親」タイプの人と話をすると温度差を感じるのだ。ああ言う母親のもとに子供が沢山授かれば良いのになぁ…と心から思う。(ちなみに乙女な母はこのタイプの母親に属する)子育てのプロって言うのだろうか。私は呆然と見上げるばかりだ。
そんな訳で最近は「白蓮さんって、良いお母さんなんでしょうね」と言われると「いいえ。ほどほどです」と答えている。専業主婦になって子育てに専念している身としては、子育てのプロを目指して、子育て道に邁進するのが本当だと思うのだけど、子育て以外にも「やりたい事」があったりして、私には到底無理そうだ。
表彰したいくらい素晴らしい母親から、そうでない母親まで「母親」とひと括りにしても色々なタイプがあるものだ。良い母親にはなかなか届かないけれど、私なりに…ほどほどに頑張っていこう……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。