白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2002年09月10日(火) ゴッホ展へ行く。

ここのところ、休日の外出というと
夜、友人と食事だの、飲みにだの出掛けるばかりで
昼間に出歩くことが無かったので、今日は1人で遠出をした。
お目当ては兵庫県立美術館で開催されている『ゴッホ展』
絵画展へ行くのは黄金週間以来で
思えば、非文化的な生活をしているなぁ……という感じである。

兵庫県立美術館は海岸沿いに建つ立派な美術館で
デートに最適なロケーションだが、平日なのでカップルは少なくて
定年生活を楽しんでいるような夫婦や、主婦が多かった。
平日なので、土日を思えば「それなりの・これ」って混雑なのだろうが
それでも、けっこうな人だかりで吃驚だった。
ゴッホ好きな人って、多いのだろうか?

ゴッホの画は、今までも何度か観たことはあるけれども
『○○美術館展』というような形でしか観たことがなく
まとまった形で観るのは、今回がはじめてだった。
私は絵画好きといっても、生ぬるく好きな程度なので
なんとなくの好みでしか判断できないのだが
どの絵もスゴイなぁ……と思った。

私の中で、とても印象深かったのは
ゴッホが敬愛していたというミレーの画を模写した習作だった。
ミレーの画のような温かさや、深みや、愛が感じられなくて
なんというか……塗り重ねられた絵の具が痛々しいような画だった。
ミレーとゴッホの画は、あまりにも方向性が違い過ぎて
ゴッホの模写はミレーの画の輪郭をなぞっているだけで
キャンバスに感情が叩きつけられたような激しい画がだった。

ゴッホの画はスゴイと思ったけれど、私はちょっと苦手かも知れない。
とくに黄色とブルーの使い方が不安な気持ちを呼び起こすような
ちょっと恐いような感じで、1枚、2枚観るのは平気なのだが
続けて何枚も観ると、胸一杯、お腹一杯でクラクラしてしまった。
ひとつのことに熱中する狂気が濃厚過ぎて
画を観ていると、その世界に引きずり込まれそうな気がする。
病院で描いたという画などは、とくにその感じが強かった。

久しぶりの絵画展は、濃ゆくて刺激的で、面白かった。
絵画展の後は、神戸の街をブラブラ歩いたのだが
その話は明日の日記で書くってことにして
今日の日記は、これにてオシマイ。


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