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猛毒。
リョウ
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2001年11月24日(土)
泥沼。〜最後の飲み会・3〜

昼頃、喫茶店を出たあたしたちは、
そのまましばらくブラブラしたあと、
JRの電車に乗った。
学校へのバス停がある駅で降りなくちゃいけないあたしは、
すごく面倒な気持ちが溢れてきて、
学校行かないでおこっかな、
って言った。


ユウコが「ダメだよ」って怒った顔をする。
あたしは「わかってるよ」って笑った。
トミタが「結果がわかったら教えてな」って言う。
あたしは「嫌だよ」って言った。
教えたくない。
「そうか、残念だったね」
「一緒に来年やりたかったのにな…」
そんな言葉、聞きたくないんだよ。


あたしは1人、学校に向かった。
まっすぐ本部に行こうと思ったけど、
オール明けの顔してるのが嫌で、
本部に行く前にトイレにこもっていちから化粧しなおした。
ちょっとスッキリして、
今度こそ本部に向かった。


誰にも、知り合いに会いたくないなって思った。
同じ事務局の誰かにバッタリ会って、
その子がもうあたしの結果を知ってるとか、そーゆーのって。
嫌だな、って思った。


本部に顔を出すと、
誰も一回生がいなかった。
飲み会の次の日だし、多分みんなグロッキーなんだろう、ってそう思った。
事務局の先輩と目が合った。
先輩が立ち上がって、外に出るよう促す。
結果が。
言われる。


先輩「えーと、おめでとうございますっ」

あたし「ハイ?」

先輩「来年も一緒にがんばろうな☆」

あたし「えっ、マジですか?」

先輩「うん」

あたし「えっ、えっ、マジですか!?」

先輩「うん」


…泣きそうになりました。
まさかこんなに、
自分が思いつめてると思わなくて、
いやわかってたけど、
どーでもいいやと思い込もうと思ってたから、
体が脱力して壁にガツンと手をついて深く息を吐いた。


新補佐としてのこれからの予定を先輩から聞いて、
本部から出て、
とりあえずユウコに電話して告げた。
喜んでくれてるユウコの声を聞きながら、
やっぱしちょっと泣いた。


トミタにはメールした。
『来年もよろしこ☆』
以上。
携帯の電源が切れてたトミタの返事は夜にきた。
トミタも喜んでくれてた。
阿呆みたいなメールやりとりして、
『あかんな俺ら、相当浮かれてんで!!』
っつわれて、
浮かれてくれてるトミタに、
あたしは喜んだ。


不安もあるけど。
…なんか、もう。
安心したよ…。


そしてこれで、
あたしは泥沼にはまったのだ。