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猛毒。
リョウ
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2001年11月23日(金)
リアル。〜最後の飲み会・2〜

飲み会が終わって、
あたしたちは仲間内でカラオケに行くことになった。
酔っ払っちゃってたあたしは、
トミタの上着奪って着てた。
がばがばの上着。あったかかった。
酔ったフリは、
そんなあたしの姿を、
ユウコの目からごまかすためでもあった。


カラオケ行って、
朝になって、
昼頃まで時間をつぶさなきゃいけなかったから帰れなくて、
いつものパターンなんだけど、近くの24時間営業の喫茶店に入った。


補佐に上がれるかどうかの結果が、
今日わかるんだ、って思ったら。
あたしはどうしようもなく不安で、
ぐらぐらきてた。


トミタに「今日結果がわかる」って言ったら、
痛そうな顔をした。


昼前くらいに、
トミタの携帯にじょーしんさんから電話がかかってきて、
「トミタ、オマエは補佐にあがるな」
って、トミタに言った。
委員会の中で分裂状態にあって、
最終的に委員会を嫌いになって、
ファミレスの正社員になるから学校もやめちゃったじょーしんさん。


あたしはじょーしんさんが大好きだし、
尊敬もしてる。
トミタもそうだ。
トミタはあたしの何倍もじょーしんさんのことを知っていて、
いろんな話をしてきてる。
トミタのバイト先のゲーセンと、
じょーしんさんのバイト先のファミレスが隣り合ってるから。
じょーしんさんが、トミタに補佐をやめることを薦める気持ちも、
わからないでもなかった。
それくらい、委員会って組織の中がどろどろしてたから。


やめちゃえばいいのにな、って一瞬、思った。
ほんと、一瞬だけだけど。
自分勝手な感情に阿呆らしくなったけど。
ユウコと一緒に委員会を続けるトミタって姿が、
あたしがいないところでトミタとどんどん親しくなってくユウコって姿が、
今のあたしにとっては。
ほんと…、
怖い。
補佐になんなきゃいいのに。
トミタ…。なんなきゃいいのに。
って。そこまで考えた自分が、
自分勝手すぎて、
恥ずかしくなった。


今日、
あと数時間で、
あたしは学校にいって、
多分ダメだろう、結果を聞くんだ。
そして、あたしはどんな風に思うんだろう。
ユウコとトミタとのリアルな決別を。
あたしはどう思うんだろう。


自分の気持ちもよくわからなくなってて、
弱ってたあたしは。
そんな風に思った。

(続く)