ARRIVE

2002年11月21日(木) 一点

やっぱり、そうすんなりといかないようです。




お母様が怒ってしまいました。




今朝、彼が出勤前に階下へ行った時

「あの人って再婚なの?」

と聞いてきたので
彼は素直に 「うん」 と答えました。


「へえ、そういうことは、言わないんだ。」


お母様が気分悪くするの、当たり前ですね。
案の定、怒ってあれこれ言い出したそうです。


彼は
「別に、聞かれなかったから言わなかっただけで
 彼女は言わないと、と思っていたのに
 俺が言うなと止めたんだ。」

とかばってくれましたが、後の祭り。
認めない、というようなことを言われたらしいです。

彼のお弁当も停止。
お母様の方の親戚にも挨拶しに行かなくていいと。



憮然とする彼。

「あの人は、そうやって人を色眼鏡で見るのが好きなんだよ。」
「過去は過去なのに、その相手を人柄で見る事ができない人間。」
「人のことそうやって言えるような立場じゃない。」

などなど
手のひらを返したような態度に
自分の母ともいえど失望と怒りを感じているようでした。



私は・・・悲しくなりました。
私とのせいで彼は母親と決裂を覚悟してしまっている。
こんなんで、良いのでしょうか?

良いわけ、ないですよ。
ケンカなんかして欲しくないし
意地の張り合いもして欲しくない。


彼はお母様が、昨夜挨拶に行った時に私に直接聞かず
こそこそ、自分にあとになってから聞いた事が卑怯だ、と言いますが

それは、私達もお互い様です。
聞かれなかったからと言って、黙ってようとしたんですから。

私が勇気を出して、話せば良かった。
私が、一番、卑怯です。



私は・・・・どうしたらいい?

彼と、しばらく黙りあいました。
お互い、黙って考えました。



「親父に、話してみる。」


お父様が帰るのを待って、彼は階下へ一人で行きました。
婚姻届を持って。

実は、彼の方の保証人のサインがまだです。
昨夜、話し合って、親でも良いらしいので
お父様に頼もうかと話していました。

私の過去を話した上で、サインしてもらおうと思ったからです。




彼が戻ってきました。
保証人の欄にはお父様のハンコが押されていました。

お父様の反応は、あっさりしたもので
「人にはいろいろあるし、お互いが良いならいいんじゃないか。」と。

お母様は多くは語らなかったけど、納得していなかった様子。



彼と私の結論は。


納得していないのは、母親だけ。
他の周りの人は認めてくれている。

私達2人が決めた事を決行しよう。




結局、一点の曇りを抱えたままですが

私達は明日、区役所に届けを出しに行きます。




いつか、わかってくれるだろう。
いつか、折れてくれるだろう。

そんな少しの希望を持つ事にします。



私はお母様に対して、何をすればいい?


彼に尋ねてみました。


「今まで通りでいいんじゃない?
 そんなに顔も合わせることもないんだし。
 しばらく、そっとしておこう。
 無理して、みなみが会うことない。」


彼は私をかばおうとしてくれています。
自分一人が矢面に立とうとしてくれています。


彼がそんな人で良かった。
やっぱりそんな人だった。


お母様には、申し訳ない気持ちもありますけど
彼を離す事は、私にはもうできないから。


私なりに、自分をわかってもらえるように
認めてくれるように、素直に生きていきます。


 < 過去  INDEX  未来 >


みなみ [MAIL]

My追加