金色の夢を、ずっと見てる

2010年06月18日(金) 4歳でも空気は読めるのだ。

朝から、まだ寝てるユウを触った次郎君が
「なんかこの人、ちょっと熱くない?」
と言いました。

私はその時洗濯物を干していて、ん?と思いつつも
「子供って寝てる時とか眠い時に手とか握るとあったかいよ、それじゃない?」
と答えました。次郎君も
「そうかな?」
とそれ以上は言わずに仕事に行き、私は自分も身支度をしながらユウを起こそうと寝室に行き……あれ?触ってみると、確かにいつもより温かい気がする。


保育園で水遊びも始まってるし、念のため…と体温計を取ってきて測ってみると37度5分。



………微妙だ。38度を超えてたら迷わず休むんだけど(その状態じゃ保育園で預かってくれません)、37度5分。今日の水遊びはできないにしても、保育園には行ける数値だ。


ちょっと迷いましたが、保育園に連れて行く事にしました。担任の保育士さんに一応状態を説明して、
「今日は特にはずせない仕事とかもないので、熱が上がったりしたらいつでも連絡ください」
とお願いして出勤。そのまま昼過ぎまで連絡もなかったので、大丈夫かな〜と思ってたのですが……



3時過ぎに保育園から電話が来て
「今、お昼寝から起きて測ったら38度8分あります」
だって。ぎゃふん(古)

午前中は36度台後半〜37度台前半をうろうろしてたんだそうです。お昼御飯は一応完食して、でも食べたらこてっとお昼寝。んで、起きたらなーんか体が熱いよ?と測ってみたら、38度超えてたんだって。

やりかけてた書類の入力を急いで終わらせて、所長に早退をお願いして迎えに行きました。部屋の隅に布団を敷いてもらって横になってたんですが、私の姿を見つけるとすぐに起き上がって駆け寄って来ました。スタスタ歩いてはいるけど、顔色がなんか青白いし、目がうつろ。抱っこすると明らかに熱い。そのまま小児科に行ったら
「多分ただの風邪だろうけど、先週インフルエンザA型の患者さんが何人かいたし、季節的にアデノウィルスも流行り始める時期だから、油断はしない方がいいね。まぁアデノだったら1週間ぐらい高熱が続くから、とりあえず抗生剤飲んで様子見てください」
との事。





………さて、どうしよう?




というのも実は、今日私、会社の女子だけで飲み会の予定だったのです。

前にいた派遣さんから『久々に皆で飲みませんか』というメールが来て、皆で『わー行きたいね行きたいね!』と盛り上がり、日程を調整して、ホテルのレストランのディナービュッフェに行く予定だったの。ユウは実家で預かってもらって、久々に着物でお出かけしようかな〜と楽しみにしてたんですが…さすがにこれは無理だろうなぁ。

申し訳ないけど幹事さんにドタキャンの連絡しなきゃ…と思いながら帰ろうとしたら、ユウが
「おばぁちゃんちは?」
…あぁ、今日はおじいちゃんが迎えに来ておばあちゃんちに行くよって言ってあったもんね。ユウも楽しみにしてたんだっけ。

保育園から発熱を知らせる電話が来た時点で、父には電話して
「そういうわけで私がお迎えに行くから」
とは言ってあったんですよ。で、母にも
「というわけで、今日預かってもらう予定だったけど中止で」
とメールはしてました。でもユウが楽しみにしてるし、じゃぁちょっとだけ顔出そうか?と実家に寄る事にしました。


病院で熱を測ったら39度越えてたので、母も
「それはさすがに無理ね」
と言ってたのですが、実際にユウを見ると
「……大丈夫じゃない?」
と言いだしました。

いや確かに、普通にスタスタ歩き回ってるのですよ。やっぱり顔色は悪いしいつもより無口でテンションも低い。ちょっと静かだなと思うと、冷たい畳が気持ちいいのかぺたっと顔をつけて横になっている。でもユウ本人に
「おばあちゃんち、来る?」
と聞くと
「行く」
と答えるんです。これが見るからに顔も真っ赤で、呼吸もはぁはぁと苦しそう…ってんならともかく、この様子なら、一次会だけのそこ2〜3時間なら出かけても大丈夫じゃない?と。



う〜ん、そりゃ正直言えば行きたいですよ。2週間ぐらい前からパートさん達と日程調整して決めたんだし、派遣さんに会うのも久しぶりだし、レストランも予約してるんです。すっごく楽しみにしてたし。でもなぁ、本当に大丈夫か?


心配だし、後ろめたい気持ちもやっぱりあるし、どうしようかな〜でも預かる側の母がいいって言ってくれてるから大丈夫かな〜…と思いつつ、何気なくユウに
「お母さん、おでかけしてもいいの?」
と聞くと
「だいじょうぶ」






………この状況で、4歳児が『大丈夫』って言うか?なんかイヤな予感がして、質問を変えてみました。

「お母さんと一緒におうち帰る?」


すると、それまでペタンと座っていたユウがすっと立ち上がって、私の所にやってきて膝の上に座り、私にがしっとしがみついて
「ママとおうち帰る」


…………!


やっぱり、我慢してたんだ!私に予定があるから実家に預けられるんだという事は理解してて、私が本当は行きたがってる事を子供なりに察知して気を使ってたんだ!

それがものすごく伝わってきて、どうにもいたたまれない気持ちになりました。まだたった4歳の娘に、しかも39度近い熱がある子供に気を使わせて、何やってんだ私!預かってくれる母が大丈夫でも、ユウ本人が大丈夫なわけないじゃん!なんかもう泣きたくなりながら
「そうだね、やっぱりおうちに帰ろうね」
と言うと、うんうんと頷きながらぎゅ〜っとしがみついてきました。ごめん、もう飲み会はどうでもいいや。一緒に帰ろうね。


やり取りを見てた母も、苦笑しながら
「帰った方が良さそうね」
と言って、ユウが来るからと作ってくれてたポテトサラダ(ユウの好物)をタッパに分けてくれました。



帰宅後、ユウはとりあえずヨーグルトだけ食べて薬を飲んで、すぐベッドへ。しばらく隣で付き添ってたらすーっと寝ました。何やってんだろうな、私。4歳の娘に気を遣わせて、熱があるのに『だいじょうぶ』なんて言わせちゃって。飲み会に行けなかったのは残念だけど、ユウにあんな寂しい思いさせてまで行かなくていいよ。ズーンと自己嫌悪です。ごめんね、ユウ。どうか、ただの風邪でありますように。


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咲良 [MAIL]

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