2009年09月26日(土) |
やってもうたーやってもうたー! |
今日は、昼と夜と予定が2本立て。
まずは、実家にユウを預けて呉服屋さんへ。この日記にも時々登場してる、私が結婚した時にお世話になったブライダルプランナーで着付けのお師匠さんでもある山川さんと、現地集合で待ち合わせです。
ここでも書きましたが、ちょっと前に義母から紬をもらったんです。でも 「本当は帯もあったんだけど、適当にしまってたからカビが生えちゃってね〜」 …だそうで、もらったのは着物だけ。なので、じゃぁせっかくだからそれに合わせて名古屋帯を買ってみようかな〜……と思ってたタイミングで、最近お世話になってる呉服屋さんから特別招待会のご案内が届いたんです。
この不況で着物もなかなか売れないらしく、問屋さんの在庫整理のために卸しの値段から更に割引して売ってくれるらしい。4割から最大で9割引になる商品もあるというので、山川さんに付き合ってもらって見に行く事にしました。1人で行ってもまだ選ぶ自信がないし、山川さんの方がお店に顔が利くから値段の交渉もできるかなー、なんて期待もちょっとアリ(笑)
お店で、山川さんとこで一緒に着付けを教えていただいてた平田先生にもお会いできました。教わってたのはもう2年ぐらい前なんだけど(育児休暇中だったからね)、会ったら覚えててくれましたよ。私の勤め先が平田先生のご主人の元職場だったという縁もあったしな。
「まだ着れる?覚えてる?」 と聞かれたので 「着れますよ〜。友達の結婚式とか子供の七五三とか、何回か着ましたよ。今月も職場の人の結婚式で着る予定なんです」 と答えるとすごく嬉しそうでした。習っただけで着る機会がなくて忘れちゃう人ってやっぱり多いんだろうな。
一応、もらった紬を2枚とも写メに撮って持って行ってたんですが、それを見てくれた山川さんと平田先生が2人揃って 「これならどっちにも使えるからバッチリよ!」 と帯を選んでくれました。
紬が、濃い目のベージュに朱色や抹茶色の輪っかが連なった模様のものと、白黒の細かい織り地に暗い赤で大きな花が織り込まれた大島紬。これ、私は 「義母からは紬だって言われたんですけど」 と言って見せたんですね。義母を疑うわけではないんだけど、一応そうは言われたけど私はまだ見ただけでそれが判別できるほど目は肥えてないし、誰かに確かめてもらったわけでもないから、自信を持って『紬です』とは言えなくて。
でも、携帯の小さな写真を見ただけで2人も(ついでに社長も) 「あ、こっちは大島だね」 って言ったんです。やっぱ見る人が見たらすぐわかるんだなぁ。私もそのぐらい詳しくなりたいもんですよ。
選んでくれたのは、オフホワイトにいろんな色で花が織り込まれた帯。水色、桃色、抹茶色、卵色、えんじ色、何種類もの色で模様が入ってるので、どんな着物にも合わせやすい。ちなみにお値段は……15万8千円の4割引でした。そこに仕立て代が加わって105,300円の所を、キリよく10万円に。さらにそれに合わせて帯締めと帯揚げも選んで(手持ちの物では合うのがなかったんだもん)、2点で計3万円プラスの所を、帯のオマケという事で合わせて11万円にしてくれました。
………これを高いと見るか安いと見るかは人それぞれでしょうなぁ。正直、予定してたよりちょっと高くつきました。だって名古屋帯って1〜2万でも買えたりするんですよ。実際、そこにも9万8千円の9割引(9,800円!)なんて帯もあったんだけど、いくら普段着使いの名古屋帯でも紬に合わせるならやっぱりあんまり安いものじゃ合わないんです。
紬って結構難しいと思います。だって、あくまでも着物としては普段着なんですよ。どんなに高いものでも、結婚式とかちゃんとした場所での正装としては着れないんです。でも普段着の中ではすごく良い物。うん、洋服に例えるなら、合コン用の勝負服ってとこでしょうか。素材はいいんだけど正装には使えない、みたいな。で、合コン用の勝負ワンピに、980円のサンダルとかおもちゃのアクセサリーとか1,000円のバッグなんて合わせられないでしょ?そんな感覚で、紬の着物に安い帯は合わせられないんです。
まぁ10万ぐらいまでなら冬のボーナス一括で買っちゃおうとは思ってたので、ギリギリOK(苦笑)
それから、山川さんもまだ時間あるし、せっかくだから他の着物も見てみよう♪とうろうろ。山川さんが 「咲良ちゃん、この機会に今持ってるのとは違うタイプの渋い着物1枚持ってみたら?」 と言うので、ちょっと見てみました。ん〜確かに、今持ってるのってターコイズグリーンとか淡い空色とか藤色とか、割と優しい感じの色ばっかりなんだよね。黒を基調とした渋目のキリッとした着物とかカッコいいよな〜。
…と思っていたのに、最初に問屋さんに勧められたのはやっぱり淡い色(笑)でも1色じゃなくて、何色もの色がぼかしたように混ざり合う不思議な色合いの小紋でした。問屋さんは『虹色』と表現してましたね。
小紋ってのは、部分的じゃなくて全体に同じ柄が入った着物。これもやはり普段着用で、原則として正装には使えません。『サザエさん』でフネさんが日常的に着てる着物を思い浮かべてもらうといいんじゃないかな。
でも最近は『おしゃれ小紋』なんてくくりで、“ちょっとしたパーティーぐらいなら行けますよ”的な小紋もあるんだよね。あと、遠目には無地にも見える、生地と同じ色で細かい模様を織り込んである小紋とか、格が高い柄の小紋だと、帯や小物の組み合わせ次第では準礼装として使えます。正式なホテル披露宴にはダメだけど、お偉いさんの少ないレストランウェディングならいいよ、って感じでしょうか。
ここで勧められたのは、この正装でも使える小紋というやつ。 「もちろん正絹だし色合いが華やかだから、色無地感覚で着れますよ」 だって。試しに羽織ってみたら、確かになかなかいい感じ。袋帯を二重太鼓に結んで、帯揚げと帯締めを礼装用にすれば正装としていけるでしょうね。
でも一応今日は『渋い着物を見てみよう』というテーマなので、これは保留で。割と気に入ったんだけどね。
別のコーナーでは、黒っぽい訪問着を試着。これがまた変わった着物で……夏用の着物で『紗(しゃ)』という種類があるんですね。パッと見はそれかと思ったんです。夏用の着物って持ってないから欲しいなと思った事はあるんだけど、なんせそれは黒。いや、確かに渋い色合いの物が欲しいとは思ってたけど、何もただでさえ暑い時期に黒はないよな〜…と思いつつ 「これは夏物ですか?」 と聞いたら、その時私の世話をしてくれてたユミコさんという店員さん(山川さんと仲良し)が 「うん、これは紗…あれ?あ、違うわ。これは夏以外の3シーズン着れるタイプね。シャアワセだわ」
シャアワセ?………あ、紗袷、か!
えーとね、ものすごく大雑把な説明になりますが、着物ってのは通常、表と裏と2枚の布を重ねて作ってあります。それが『袷(あわせ)』と呼ばれる種類ね。普通の訪問着や振袖、留袖なんかはほぼ全部これです。
で、それだと夏は暑いので、裏地のない『単(ひとえ)』という夏用の着物があるんです。んでその夏用の中にさらに布の種類で『紗(しゃ)』とか『絽(ろ)』というのがあります。
そこにあった着物は、表の生地は紗なんだけど裏に普通の布を重ねてある、紗袷(しゃあわせ)というかなり珍しい種類の着物だったんです。ユミコさんと平田先生いわく 「これ着てたら、そうとう着物好きでツウなんだと思う」 との事。へ〜、初めて聞きました。
その紗袷という着物を黒いのと紫系と2枚羽織ってみて、あぁこれなら紫の方がいいわという話になり……さて、どうしよう?
ちなみに、さっきの虹色の小紋だったら仕立て上がりで20万。紗袷だと、珍しいものだという事もあって、でもそれでも仕立て上がりで30万。う〜ん………実は私、今の職場は平成22年度末で雇用契約が切れるんですよね。今のとこ、すぐに次の仕事の当てがあるわけでもないし、仕事がなくなる予定の時期にローンを残したくない。だから名古屋帯はボーナス一括で買おうと思ってたの。
それに正直、20万30万出してまで欲しい!と思うほど、その2枚はツボにはまらなかったんだよね。そりゃ宝くじで100万でも当たってたら買ったかな、ぐらいの感じ(笑)
というわけで、結局今回は買わない事にしました。もちろん、その2枚とももう原価割れギリギリぐらいまで値引きしてあって、今後こんなにお得な値段では買えないであろう事は判ってたんですが……着物としてはそう高くないとはいえ、すっごく欲しい!って程じゃない物に20万30万はやっぱり高いでしょ(^^;
私と一緒にあれこれ試着してた山川さんは2枚のお買い上げ。この人、そのうち着物で家が建つぐらいなりそうです(笑)すでに車数台分ぐらいは買ってると思われ。そして山川さんが支払いの申込書を書こうとした時に、予想外の出来事が。
店員さんがお買い上げ伝票を書いてくれてる時、ふと目に留まった訪問着。 「山川さん、あれカッコいいと思いません?」 と囁くと、山川さんもすぐに 「うん、私もあれいいなと今思ってた。ステキよね」
たたんで置いてあったのではなく、衣文掛けにかけてあったんですね。黒地に、サイドに縦に紫がぼかしで入ってて、肩と裾の辺りに銀で縁取りされた白いバラが描かれた訪問着でした。帯も同じデザインのセット。
「咲良ちゃん、似合いそうよ?私がこれ(支払いの申込書)書いてる間ヒマでしょ?羽織らせてもらったら?」 「そうですね〜。いいですか?」 「あ、いいですよ〜」←店員さん
…というわけで、もう買わないと決めてたので軽い気持ちで試着させてもらったら………
うっ。
やばい。
………………………ツボにはまっちゃったかも。
「や、山川さん……」 と呼ぶと、振り返った山川さんも 「あ〜……困ったね……すごくいいわ」
ぐはっ。自分で気に入っちゃっただけでなく、人から見ても似合ってるらしい。しまったー!いらん事したー!!
固まる私を見て、山川さんが交渉開始(苦笑)
付いてた値札は、着物が50万・帯が30万の6割引。つまりそれぞれ20万と12万。でも私は名古屋帯も買ってるので、それと仕立て代も合わせると50万近くになってしまう。いやさすがにそれは無理。ていうか、仕事の契約切れるまでに終わるようにローンを組む事は可能だけど、第二子いつでもカモン!と思ってる私にとっては、期限ギリギリまで働ける保障はないのよ。その状況でそんなギリギリまでローン組みたくない。
「帯はいらないのよ。着物だけでもうちょっとどうにかならない?仕立て代込みで20万だったらどうよ?」 と山川さん。う、それなら来年の夏のボーナスと2回払いにすれば買えちゃう…と思ったのですが、それは問屋のお兄さんが 「いやすみません、それはさすがに無理です!」 と涙目(苦笑)最終的に 「……じゃぁ、仕立て代と消費税も込みで23万5千円でどうですか?」 と問屋さん。
………名古屋帯も合わせて34万5千円……うわ〜ん!もうしょうがない。だってツボにはまっちゃったんだもん(泣)
「…じゃぁ買います!」 「ありがとうございます!!」 あ〜ぁ、やっちゃった。やってもうた。やってもうたー!
改めて山川さんが書類を書いてる横で 「あーやっちゃいましたねー」 「いや〜でも似合ってたもん、あれ」 とかユミコさんと話してたら、さっきの問屋のお兄さんが近寄ってきました。その手にはさっきのセットだった帯。あ、問屋さんの言葉は京都弁で読んでください。 「あのー、これ最後の悪あがきというか、いやもちろん押し売りする気はないんで1つの提案なんやけど」 ……なんですか?
「これね、さっきの着物とセットなんで、できればばら売りはしたないんですよ。帯が引き離さんといてくれ〜て言いましてね。正直こっちも、帯だけ残されても売りにくい。んで相談なんですけど、帯もセットで、仕立て代と消費税も込みで25万にしたら…帯も買うてくれる?」
はい!?
え、着物と帯とセットで、仕立て代と消費税も込みで25万!?さっきの訪問着の額に1万5千円プラスしたら帯も付いてくるって事!?
………と考える間もなく、ほぼ反射的に 「それなら買う!」 と答えてました。あ〜ぁ、改めてやっちゃいました(苦笑)
後で聞いてみたら、そもそも最初の6割引の時点で原価ギリギリだったらしいです。後はもう問屋さんがどれだけ泣きを見るかって話で(^^; でも今は着物もあんまり売れないから、いつまでも在庫を抱えてるよりは多少損をしてでも売ってしまう方がいいんだそうです。人に着てもらうのが何よりの宣伝ですからね。
えーそんなわけで、まったくの予定外でしたが、また着物買っちゃいました。ボーナス2回払いなので、支払い終わるまで次郎くんには内緒です(苦笑)仕立てあがって届く日には、有休でも取って待ってようかな。見つからないうちに片付けなきゃ(爆)
同じく『買うつもりじゃなかったのに買っちゃった』という山川さんと 「お互い頑張って働こうね(笑)」 とお店の前で別れて、私はそこからあるショッピングモールへ。コムサの商品券(ポイントが溜まってもらった奴)があったのでそれでちょっと買い物してから街へ向かいました。9月一杯で契約が終わる派遣さんの送別会です。
派遣さん本人がお気に入りだという居酒屋で、ノンストップで3時間!コース料理意外にも追加で注文しちゃったりしましたが、どれも満遍なくおいしかったです。いい店教えてもらっちゃった。
とっても気さくな楽しい人で、みんな辞めないで欲しいって言ってたんだけど、もともと春の異動で補充がなかった部署の業務補助として採用されてた人。次の定期異動(10月)で本社から補充人員が来るまでと決まってたのです。パートさんで1人、年度末で契約切れになる人がいるので 「Aさん(パートさん)の後にまた入れるように、今から派遣会社に押さえといてもらったら!?」 なんて話まで出る始末(笑)
居酒屋の後はケーキショップに場所を移して、さらに1時間以上しゃべってきました。私的にはまだしゃべってても良かったんだけど、50前後のパートさん2人が体力的に無理っぽかったのと(苦笑)小学生と2歳の息子さんを旦那さんもろとも旦那さんの実家に迎えに行かなきゃというパートさんがいたので、残念ながらそこでお開き。パートさん、 「旦那が自分で子供を連れて帰ればいいのに、自分が(お酒を)飲みたいもんだから、私に『帰る時に自分達も拾って帰って』って言うんですよ!あっちのおうちに迎えに行かなきゃいけないってなったら、そんなに遅くなれないじゃないですか!家で飲めばって言ったら、それだと子供を見る人がいないからって…本っっ当に役立たずなんだから!!」 と怒ってました(笑)
え?私?
女子だけで飲み会なんて滅多にない機会なので時間を気にせず楽しみたかったので、最初からユウは実家に泊めてもらうように手配済み。明日、お土産持って実家に迎えに行きます☆
|