大学時代の友達、シホちゃんから電話があった。 シホちゃんは、大学時代の友達の中でいちばん早く結婚して しかも相手が、一流大学の先生で(たぶん講師とかじゃないかと 思うんだ。まだ30歳そこそこだし。聞いてないけど) 結婚してすぐ旦那のドイツ留学についていって この春に帰ってきたばかり。 日本に帰ってきてから、たまにメールをやりとりしてたんだけど 電話で話すのは久しぶりだった。
シホちゃんもだ。 私の「一流コンプレックス←私が勝手に命名」の原因。 「私結婚するの」って電話かかってきたときはビックリしたよ。 だって、相手は誰もが知ってる一流大学の「先生」だって いうんだもん。 院生なら、出会うチャンスも多少あるかもしれないけど 先生よ? しかもバツイチ使い古しとかじゃなくて、若い、まあまあいい年齢差。 さらにドイツ留学ですってよ! これを一流と言わずに何というの?
もともとシホちゃんはお嬢様育ちらしくて、 大学時代もあまりバイトとかしないで、のんびりやってきた子。 今は専業主婦やってるみたいだけど、そういうのが似合うのよ。 ドイツでも、クッキー焼いて近所に住んでいる子供たちを招いたり してたんだって。雑誌の中のような生活ね。
日本に帰ってきてからも、友達とはあまり連絡を取らずに 家のことばかりして過ごしてるみたいなんだけど 私が実際そういう暮らしをしたいかっていうとそうでもない。 結婚してからも友達とあちこち出かけたいし 可能な範囲で働きたい。 だから、シホちゃんの暮らしが理想かと言われれば 決してそうじゃないけど でも、見た目だけはシホちゃんに見劣りしない生活をしたいって 思ってしまう。 つまり、より立派な人と結婚しなくちゃっていうことなんだけど。
ダメだねーこんなんじゃ。 自分の価値を夫の社会的地位で判断するなんてね。 自分自身が大学出た意味ないじゃんね。 でも実際、自分自身の社会的地位を向上させるべく頑張るのは タイヘンなのよ。特に女は。 だからついつい人(夫)に頼っちゃう。 かのんの苦悩は続くのでした。
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