先日図書館で「知恵子抄アルバム」を借りてきた 学生の頃だったか「ちえこしょう」という言葉の響きに惹かれ高村光太郎の詩集を読んでいたことがあった この間、新聞で光太郎の非公開だった彫刻が出てきたという記事を読んで、なぜかまた彼の詩集が読みたくなったのだ まだ少女だったあの頃に読んだ詩集、、、よく意味がわからないまま感動し、これが詩というものなのかと感じたことを覚えている
底の知れない肉体の慾は あげ潮どきのおそろしいちから なほも燃え立つ汗ばんだ火に 火竜はてんてんと躍る
われらの皮膚はすさまじくめざめ われらの内臓は生存の喜にのたうち 毛髪は蛍光を発し 指は独自の生命を得て五体にはひまつはり (愛の賛歌より)
これは智恵子との性愛を詠ったものである 好きだとか愛しているとかいう言葉は光太郎にはいらない とにかく光太郎の詩は生々しい 人が人をこんなにも愛せるものだろうか 自我すら崩壊して人格が溶け合うような愛
天才詩人であり怪物彫刻家でもある光太郎にこれほどまでに愛され、愛した高村智恵子とはどんな女性だったのか知りたくなったのだ(続きはまた明日)
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