まつや清の日記

2006年12月16日(土) 教育基本法の改正案可決

 防衛省昇格法、教育基本法が可決されました。安倍晋三首相の「美しい国」そして憲法改正を睨んだ一里塚とでもいうべき強行採決です。安倍首相の理念先行型とは裏腹に「復党劇」に見られる理念のなさとのアンバランスに怖さを感じます。

 マスコミ各誌も一斉に社説を掲げました。
朝日新聞ー教育と防衛 「戦後」がまた変わった
中日新聞ー行く先は未来か過去か 教育基本法59年ぶり改訂
毎日新聞−新教育基本法 これで「幕」にしてはいけない
日経新聞−改正教育基本法をどう受けとめるか
静岡新聞ー改正教育基本法成立 子供の育つ土壌豊かに
読売新聞ー教育基本法改正 さらなる国民論議の契機に
産経新聞−教育基本法改正 「脱戦後」へ大きな一歩だ

 朝日、中日、毎日が批判的で読売、産経が肯定的、日経、静岡は中間的でしょうか。この国がどこに向かおうとしているのか。いつも主張しています「過剰な個人主義」と「未成熟な個人主義」をつなぐ「新たな公共性」をどう作り上げるか。

 この事への答えが安直に「伝統的復古主義」と「アメリカ押付け論」で解消できるはずもなく、法案成立でますます混乱する教育現場が生まれて来るように思います。毎日新聞の識者意見の辻井喬さんのコメントに先輩世代の感覚を見ました。

 「護憲派の多くは60年安保で「負けた」と考えたがそれは違う。あれだけの大衆運動が起きたのは初めてで、新憲法の民主主義の感覚が大衆に定着した出来事だった。基本法は改正されたが、国会論戦は国民に届いていない。これから議論を巻き起こし、大衆の憲法感覚を呼び起こすことができるかだ。私は大衆の憲法感覚を信頼している」。なるほど、という印象ですが、若い世代に通用するのか・・・・。

 


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K.matsuya

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