2005年12月22日(木) |
「子ども未来じゅく」理事長のお話を聞く |
神奈川県のNPO法人「子ども未来じゅく」が経営する神奈川県初の認可保育園第1号「ViVi」について法人理事長の又木京子さんに一時保育利用実態についてのお話を聞きました。
この保育園は、厚木市で定員30人で半分の15人の子どもが母子家庭、父子家庭は1人、母親は1人が正規労働者であとは全員非正規労働者とのことでした。そして、1時保育と言う短期で緊急性のある子どもをあづかるシステムでの定員が15名。
このシステムがあると保育士をきちんと確保できるのですが、小泉政府のもとで出来高払いとなり、せっかくのシステムが根付いていないとのことです。そうした中で、この保育園では15名枠を維持したとのことでした。
その結果、2004年度の厚木市での一時保育事業で利用者は延べ3834人、そのうち1485人(全体の39%)が、この保育園「ViVi」の利用者で、このシステムをきちんと維持すればもっと利用者がいるはずとのことです。
そこで、この利用者の利用理由について調査したところ、週3日以内の就労形態の母親が1100人で71,1%、緊急が123人で7,9%、私的理由が324人で20,9%でした。就労3日以内というのは、普通の定員に入れる就労形態が週4日以上との関連です。
つまり、働く母親、特に母子家庭においては、週3日と言う非正規労働者が、圧倒的で、子育てとの関係で週3日以内というスタイルが一般的ということになります。となると、こうした実態を踏まえての子育て支援策が必要になるとのことです。
県議会で母子家庭での児童扶養手当に関する決議は上がりませんでしたが、労働実態調査をキチンと把握していく必要があります。この保育園として「1時保育から見た働き方の課題」として、以下のまとめをしています。
課題:1時保育利用者の71%が週3日以内就労、一時保育受け入れが少ないため、無理に4日以上就労せざるを得ない人もいる、週1日から3日以内で働き、子育てする働き方は選びにくい。
子育てしながら働く美しい生き方モデル:週4日以上就労の保育園利用基準を、週1日でも可能にしたい、父親も母親も子育てしながら働ける「子育て支援策」が必要、勿論この働き方を可能にする社会保障制度も当然必要。
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