まつや清の日記

2005年11月11日(金) 議員人が思っているほど議員に対する住民の評価は高くない

 この表題の言葉は昨日の第5回都道府県研究交流大会での基調報告を行った大森彌東大教授の中の言葉です。そのあとにただ、研究者にも責任があって、地方政治の研究というと地方行政を取り扱うことしか行ってこなかった点があります、と。

 議会の改革は自治法の改正と言うことにつながるが、三位一体改革とかと違って可能な改革である、つまり、知事の権限をどうするかということで、難しい改革ではない。最初の基調を聞いていた時には、分権改革法成立当時の議会改革論レベルで、さして目新しいものではない、と受けとめました。

 ところが4つの分科会のあとのまとめでの小林良彰慶応大学教授の発言で、現在の議会の在り方に対する相当な危機感が前提になっていることがわかり、なるほどと思いました。曰く、知事たちはマニュフェスト選挙をやり、その評価も行う、議会が無くても住民参加をやっている、このまま議会がどのような機能を持ったものとしてあるのかを、議会がしっかり考えないと、自治体の新たな制度設計で議会がはずされてしまう。

 今回の大会は、毎年、静岡県議会の会派代表の参加で公費が負担されてきました。私は自費でもいいから参加したいがと議会事務局に相談した結果、大橋議長の取り計らいで、無所属の議員も参加することにしたらとの意見があり参加が認められた経過があります。全体参加者は静岡県12名を含む430名ほどで、一つの会場の一堂に会するとなかなかでした。

 私は、第4分科会「広域行政課題と議会のかかわり」に参加しました。報告者は、三重県議会議長の田中覚議員と斉藤誠東大大学院法学政治学研究科教授でした。三重県議会の多数の議員提案条例提案に至る経過がよく分かりました。北川正恭元知事が大きな刺激剤になったとのことでした。スゴイ議会です。それにしても、石川知事の政令県構想は意外に他県で大きな評価を受けていることが分かりました。


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K.matsuya

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