まつや清の日記

2005年09月10日(土) ついに静岡県、トラストの森の小屋の測量あきらめる

 すばらしい闘いが繰り広げられた6日間でした。ついに静岡県は35条調査を完遂できませんでした。5日の時点でこのような闘いの勝利を予測できたでしょうか。5日目は、とにかく、大勢の仲間が集まってくれて測量をさせませんでした。2日目はどうなるんだろうと、思いきや地権者と住民による徹底的な抗議で持ちこたえました。3日目は、台風、神頼みもしましたが、これまた住民の粘り強さで、乗りきれました。4日目も辛うじて。そして、5日目の抜き打ちで、気分一心。今日の闘いになりました。

 6日間は、地権者の抵抗につきます。この経験は12月の闘いに大きな財産となります。これまでの空港反対運動をある意味で転換させる闘いになると思います。「現地の力関係」が政治を動かすという、当たり前の社会運動の原則ですが、この事を実感しました。静岡県において、新しい社会変革の主体が編成され直されたということでしょうか。静岡県の大誤算です。自分たちの強権的やり方が、新しい住民運動の主体を作っている事に気づくべきです。

 以下は今日の「空港はいらない県民の会」の声明です。

土地収用阻止闘争を闘い終えて   県民の会      9月10日

 本日、午後3時静岡県は、土地収用法35条調査の初期の目的を達成することなく終了宣言を行いました。最後に残されたオオタカの森・トラストの家は、地権者初め多くの静岡県内から集まった空港反対派住民によって埋め尽くされ、土地収用を阻む県民の力がいかに強いものであるかを明らかにしました。

 5日から始まった35条調査が、静岡県が議会やマスコミに説明していた「反対派への粘り強い説得工作」と「事業遂行における安全優先」方針とは程遠いものであったことはマスコミの皆さんの報道を通じて広く県民に伝えられました。土地の強制収用を食い止めようとする私たちに対して、県は、時に大部隊で威嚇し、手薄であれば強行突入を行い、そして、陽動作戦を用いるというやり方を繰り返しました。それらは、行政執行というより軍隊的執行スタイルで多くの県民からの強い批判を巻き起こしました。私たちは、この静岡県の姿勢に、強く抗議するとともに謝罪を求めるものであります。

 しかしながら、この悪辣卑劣・言語道断な行為に地権者は大地で生きる人間として、屈することなく、非暴力で体を張って敢然と立ち向かいました。私たちは、この地権者の戦いに感動し、勇気をもらいながら、雨の日も、台風の日も、暑い日も、この自然豊かな森や茶畑で、6日間を戦い抜くことができました。多くの県民の共感に支えられたこの戦いこそが、最後に残されたオオタカの森の家に測量隊を一歩も踏み込ませず、静岡県に35条調査をあきらめさせ、37条に基づく外観調査に方針転換をさせたのです。しかも、外観調査に対しても、反対派住民は、非暴力で抗議しながら測量隊を追い返しました。

 今回の闘いを通じて明らかになったことは、静岡県が土地収用法にこだわればこだわるほど、静岡県民の静岡空港への批判が強まり、土地収用に反対の声が広がり続けることです。静岡県は、12月にも制限表面区域の強制測量を計画しています。今回の教訓を生かして土地収用法に基づく空港建設を中断すべきであります。地権者と私たちの戦いの決意がますます強まっていることを直視すべきであります。この問題の解決に住民投票制度を活用することを真剣に考えるべきであります。

 私たちは空港中止に向けて今後も闘い続けることを宣言します。

※※ 選挙最終日。牧野さんの打ち上げに行ってきます。明日に期待です。


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K.matsuya

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