2004年02月14日(土) |
トヨタ経営戦略研究会で大学時代の恩師に会う |
先日、私も会員である「ML21」という研究会組織で『企業永続成長の原理―トヨタ経営システムの研究から」の著者、日野三十四(経営知略研究所 イマジン)さんの講演会がありました。
トヨタといえばいまや世界のトヨタ、この経営理論をコンパクトにまとめた日野さんは、もともとマツダでロータリーエンジンを開発していた方で、今は、韓国で経営コンサルタントとして活躍中とのことで、ソウルと広島を毎週行き来しているとのことでした。
話は、なかなかおもしろく、社祖・豊田佐吉さんから喜一郎さん、そして永続的成長を作り出した経営者資質、それは遺伝子的伝承による組織能力であるとして、次のようにいいます。「企業のDNAは文書、企業の遺伝子は文書に書かれた先人の知識、文書化を通じて先人の遺伝子が継承され、増殖され、企業は進化する」。
上役率先、フォローアップと横展開、機能管理、原価管理、製品多様化と部品少数化の両立・・・と続きます。
トヨタ生産システムの番外編として「21世紀の対中国戦略―ハイテク・ハイタッチ、アジャイル(敏捷性)、マス・カスタマイゼーション(大量生産並みのコストで個客に製品をカスタマイズ)」はまさに直面している課題ですが、なるほど、と思ってしまいました。
終始、私はこの理論は政治組織に引き寄せるとどうなるんだろうと、フッーと浮かぶアイディアをメモ書きしながら政治活動レジュメをつくっていました。講演でも、映画でも集中した時には、無意識状態にもなり意外といろんな他のこと考えることができます。マラソンのときの悦の状態にも似ています。製品多様化と部品少数化は、まさに有権者に多様化に少数人材・機能でどのように対応するかに似ています。
トヨタも世代間ギャップで悩んでいることも紹介されていました。「ハングリー精神旺盛な大野耐一の時代は、動機付けの方法は『困らせる』ことだった。『人は困ることによって知恵が出る』、豊かになった現代では大野耐一のやり方が通用しない―トヨタの危機、豊かな時代における新しい動機付け理論は『夢の実現』−『DRIVE YOUR DREAMS』、『TOYOTA WAY』」。これもなるほど。
と話を聞いたあと質疑の時間になって、中国戦略と日本の中小企業、ロータリーエンジンをトヨタが使っていたら、などの質問をされた方がいました。自己紹介でなんと私が工学部で最後の一単位を取れなくて、そのときにレポートを書いてきなさいと指導していただいた工学部電子工学科の藤安先生でした。終了後に先生の傍にいって、自己紹介をすると「きみかー、退学してまともになったね、新聞で君の名前を見ると元気にやっているんだなー、と安心もしたりしていたが、いつも気になっていたんだ」と学生時代の同級生の話に・・・。
このようなところで先生に会えるとは、本当に学生時代のことが懐かしく思い出されました。「近いうちに大学の方にお邪魔します」と別れました。
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