2004年01月29日(木) |
まちづくり条例実践セミナーに参加 |
丸子地区の国道1号線沿いにマックスバリューが開店しました。 交通渋滞の激しいこの地区に何故このような大型店が進出するのか。 営業サイドにたっても疑問のわく地域です。
そうしたさなか、大谷の農振地区へのイオン、中田のJR宿舎跡地へのユニーなど大型店の進出がマスコミによって報道されました。大店立地法では、規制はなく届け出制で商業とまちづくりに関して地元の住民や自治体の意見はとおりにくい状況です。
そんな中で、開催されましたまちづくり条例実践セミナー、参加して大変勉強になりました。
第1部は、「集客施設の立地動向と商店街の役割」をテーマに二人の講師による問題提起。長野市の商工会議所の服部年明さんによる「集客施設の立地動向と立地戦略」、大阪市立大学の石原武政さんによる「集客施設の適正配置とまちづくり条例の役割」。 第2部は、「集客施設の適正配置とまちづくり条例の役割」をテーマに3人の講師による問題提起。まちづくり条例研究センターの野口和雄さんによる「集客施設を対象としたまちづくり条例の制定と施策の状況」、京都市の商業振興課の大幡 淳さんによる「京都市の事例報告」、熊本県宮原町の平 逸郎さんによる「宮原町の事例報告」。
服部さん自身がイオンで開発に関わってきた、転勤、転勤のなかで地域に貢献できる大型店のあり方を考える中、転勤を拒否して地域のロイヤリティに答えられる大型店を、と頑張ってきた、そして、退職後に長野市の商工会議でTMOに関わっている、現在の大型店の開発担当者は、3年で転勤、出店しやすいところ、農振規制が外れやすいところ、工業の撤退した跡地など、地域のロイヤリティもない、自らの会社の将来も考えない、目先の利益だけを求めて立地を進め、3年後、5年後に衰退し、撤退するケースが多い、地域の商店街と共存する、むやみに撤退しない、地域に対するロイヤリティ、こうした観点からの進出が求められている、ということを強調されていました。
石原さんは、流通・小売業の役割は、学問的にいえば「生産と消費を効率的に媒介する」「商品の引渡し機関」と定義づけられるがそれだけでいいのか、と問題提起され、消費者に欲望を関知させる機関、華やかな消費を実現し、演出する舞台、町並みを形成し、空間を形成する、そうしたものとして考え直す必要があるのではないか。あるまちの洋服店の店主が、自分の店で買ってもらったものをきて歩ける町を作るのも自分たちの仕事、といっていた、物を売ることとまちづくり、舞台づくりは一体である、この言葉が忘れられない。
商業とまちづくりの関係につい大いなる刺激を受けました。明日も研修です。 今年の1年間、マックスバリュウ、ユニー、イオンと静岡県・静岡市のまちづくりの姿勢が問われる年になりそうです。資料があります。ご連絡ください。
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