2004年01月27日(火) |
県内海岸にゴミ埋め立て3箇所? |
24日の新聞各社で一斉に報道された富士市今井海岸での旧大昭和製紙の産業廃棄物の埋め立て。
中日新聞見出しには―ずさん埋め立て露呈、富士・汚泥4万トン、浜松・ごみ13万トン、市や企業にツケ、処理 数千万以上が必要 30年以上経過 当時規制なし 海岸寝食”暴く” ーとあります。
それにしても、びっくりしました。 昨年、遠州灘・中田島砂丘で浜松市の埋め立てゴミが海に流失していた問題が明らかになっていますが、県議会環境森林農水委員会でも多くの議員から取り上げられました。私の質問に対して、同じケースが他にも1箇所があるが、そこには建築物が立っており、場所については公表をさけたい、とのことでした。その段階では、2箇所と受け止めていましたが、今回のケースで3箇所目。他にも同様なケースがないかどうか、土木部に調査を要請していますが、あまりにも昔のことで、困難のようです。
また、中田島砂丘で80億円、今井海岸で4億円という撤去費用の試算も報道されています。今回は埋め立て責任は、浜松市、日本製紙(旧大昭和製紙)ですが、海岸だけでなく、こうした問題は他にもあります。昨年12月、県立子ども病院に計画された障害者療養施設に関して、建設予定地の子ども病院・駐車場が、実は、過去に静岡市のゴミ埋立地であったことがわかり、急遽、建設場所を変更しました。土地は県有地です。健康被害などが予測される場合は、昨年2月に施行された土壌汚染対策法の対象になりますが、こうしたケースはどのようになるのか研究が必要です。
一方で、今回の問題のもう一つの側面は、海岸の浸食という問題です。砂浜が昔のように存在していれば、このような形の露出はなかったわけです。
中田島の場合、天竜川の佐久間ダムなど複数のダム建設や、砂利採取で遠州灘への供給土砂量の減少が原因です。国の対策としてダムの中に堆積した土砂を掘削し天竜川に流し込む排砂施設を建設する計画とのことで、総事業費730億円で来年度1億2000万くらいの調査費を計上するとのことです。
何かおかしい。 治水のために作ったダム、ダムが海岸を浸食する原因、土砂を流すために再度の排砂事業。 治水・利水・電力とダム建設を続けてきましたが、その費用対効果、自然との共存の観点から、ダム建設の意味の問い返しが求められているように思います。
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