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2004年11月03日(水) ■ |
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『草間彌生:永遠の現在』『木村伊兵衛展』 |
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『草間彌生:永遠の現在』『木村伊兵衛展』@東京国立近代美術館
文化の日だったからか入館料無料でした。ラッキー!
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■『草間彌生:永遠の現在』
ここんとこやたら回顧展が行われていますが、今回のがいちばん充実してた!11セクション、展示数も多く多岐に渡っています。初めて観る50年代の水彩画、70年代のコラージュもあった。このひとのはやはりどーんとした広いフロアで観るのがいい。
「水上の蛍」はひとりでそのスペースに入って観ると言うのが前提で、大行列になっていた。パッと見、春に観た『クサマトリックス』の「蛍の群舞の中に消滅するあなた。」と同じ作品かなと思って、じゃあ並んで迄観なくていいか…と断念。しかし帰宅後関連資料を見たら“日本初公開”となっていた。あれ???気になって探してみたら、サイトによっては『クサマトリックス』での展示も「水上の蛍」になっている。どうなってるんだあああ。姉妹作品ってことかな?別ものだったら並んででも観ておくんだった…。
個人的には、草間さんの作品はその場限りで、展示会場の違いをも含めて観る、と言うのが好きなのでカタログとか買ってないんです。ああこういう時はカタログ持ってれば観比べられたのに!と思った。しまった。
その“展示会場の違い”ってのは「水玉強迫」に顕著。部屋中に貼られている大小さまざまな水玉シールは、多分適当に貼られてると思うんだよね(笑)勿論貼るにあたってのルールはあると思うんだけど、広さや天井の高さ、壁の材質等は全ての会場が同じである筈がない。その期間内に、その場でしか出来ないものが置かれるわけで。それを観るのが楽しい。今回の会場では水玉シールが壁の凹凸に沿って貼られていて、はがれかかっている部分もあったりして面白かった。
前述の「蛍の群舞の中に消滅するあなた。」も、ひとの少ない、夜間のひっそりとした森美術館で観られたのはよかったな。美術館にひとが沢山来るのはいいことだ!けどこの手の作品は後ろにひとを待たせていると落ち着いては観られないからね…。
「天国への梯子」、これって実は地獄への梯子でもあるよなあ。好きな作品です。
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■『木村伊兵衛展』
賞の名前では知っていたものの、実際の作品を観るのは初めてでした。
印刷媒体を通しての広告や報道写真を撮る、と言う本人の意識に加え、当時は写真本体を作品として残すと言う習慣がなかったそうで、現存するオリジナルプリントがとても少ないとのこと。撮って、焼いて、現物を印刷所に納品して、それが印刷されたものが作品。原稿は破棄するのがあたりまえ、と言う感じだったようです。それと空襲で、戦前のネガは大部分が消失してしまったそうです。残念…。
印刷したものが出来上がりと言うのは、自分の仕事もそうなのでいろいろ考えてしまう部分もあった。
当時は特に、モノクロ印刷が主体だから、ちょっとした焼きの違いが印刷に表れなかったりもする。それを偶然の産物として楽しむかどうか。勿論作品のクオリティが下がることに関しての偶然は許してはいけないけどね。
「1/250のシャッタースピードで細かく切り取るよりも、1/100のスピードで切った方が面白いものが撮れることもある」と言うコメントが、信用出来るなあと思った。“スナップの神様”と言われているようなひとには心の目があるんだよきっと…それでとらえたものを実際に写真に焼き付けることが出来るんだろう。
2セクションだったのですが、常設(所蔵)展のフロアと混在しつつ2、3、4階に点在して展示されているのがちょっとややこしかった。所蔵品にも写真作品はあるので、どっからが木村伊兵衛展か判りづらくなっていると言う…ちっちゃな旗が天井からさがっていて、「ここからがそうですよ〜」と案内はしてあったものの、ややこしいよ〜。
と思っていたら実はそれが狙いだったらしく、「常に社会や時代と関わりながら、自らの写真の方向性を見定め、その後の円熟期の仕事につながっていく過程を、同時代の美術表現の歩みと併せてご鑑賞ください」と案内にあった。
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■『近代日本の美術』
9000点ある所蔵作品から、250点を展示。古賀春江の「海」がなかったよ〜、この前来た時にはあったのに。有名な作品だから、今どっかに貸し出されているのかな。定期的に観ないと会えない作品もある。
それを言ったらず〜〜〜〜〜〜と会えてない都現代美術館の「なま玉子 B」なんですが…。いつ展示されてるか問い合わせてもいいんだけど、それじゃあ「あった!」って時の嬉しさが半減するのでのう(笑)なかなか会えないところがまたいいのかも知れない………いや、ホントははやく観たい(笑)まあこれも縁ですから。
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入館無料な分、カフェ行ったりショップ行ったりしてお金を落としてきました(笑)
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