電話不精のアタシだけど、こんなアタシでも彼氏に電話したいと思う時がある。でも何故か出来ないアタシ。怖いのか?怖いのか?アタシ。
もしも今バイト中だったら。電話口でいつもと口調が違う彼氏と喋る時。女の声が聞こえる時。それはデリヘルのアルバイト中なのだが、アタシは気分が悪くなる。心が狭いなぁ、と自分でイヤになる。口調が普段と一緒の時は良いけど、それでも長電話は出来ない。彼氏とアタシが喋ってたら、車の中のデリヘル嬢は暇になってしまうんじゃないか、って変な気をまわしてしまう。
私 「じゃあそろそろ電話切るよ」 彼氏「え、何で?」 私 「だって一緒に居る子が暇になるでしょ?」 彼氏「うん。そうだね」
あっさり電話は切られてしまう。仕事中だから仕方がないんだけど。
アタシはデリヘル嬢に気を使ってるんじゃなくて、どうしようもない自分の感情の行方を持て余して拗ねているだけなんだ。それを上手にオトナの振りして隠しているだけなのかも知れない。いや、きっとそうだ。半分皮肉を込めて言っているんだ。それをわかってくれない苛立ちの感情が電話のツーツーと言う音に共鳴して膨らんでいく。そんな自分は素直じゃなくって、ものすごいイヤな女だと思い知ってしまう。
仕事とは言え一台の車中の密室で男女が2人、そしてそれは彼氏の車で。彼氏が仕事とは言え女と一緒に居る事を面白く思わない。そしてイヤな自分の一面を思い知るのがツライ。
だから彼氏に電話するのが怖い。そしてこんなアタシはバカっぽい。
|