表身頃のココロ
ぼちぼちと。今さらながら。

2005年11月02日(水) 「世界」

◆「世界」The World
  [中国/2004年/133分] 監督:ジャ・ジャンクー

ジャ・ジャンクーの新作は、今までの地方を離れて、大都会北京が舞台だ。舞台は違っても、行き場無く出口を求めてもがく、ひたむきな若者の姿を描くことは同じ。

北京にある“世界公園”という世界の名所のミニチュア建造物を集めた公園−−日本で言うなら“東武ワールドスクエア”を大規模にしたようなものーーで、ダンサーとして働く主人公タオを中心に、彼女の周りの人物も含め、煮詰まった日常が映し出されていく。

人工的な似非ミニチュア世界の中で、外の世界に思いを馳せるタオ。
そんな中、外国に行くという元カレが挨拶に来る。ちょっと焦る。
逆にロシアからの出稼ぎダンサーが職場に加わり、知らない世界を垣間見せてくれる。
現在の恋人との仲も不安定で、次のステップになかなか進めない。
寮で同室の女性は結婚することにより、日常からの脱出を図る。
もうひとりの同室の女性は上司とつき合い、出世の道を見いだす。
外国に連れて行ってやる、色々買ってやると言ってくれるのは、エロオヤジだけ。
現カレとついに結ばれるがやはり行き詰まり、結婚で打開を図ろうとするも、カレの裏切りが発覚してまた落ち込む。
どうとでも取れるラストまで、あぁ、煮詰まってる〜。

ジャ・ジャンクー映画に特徴的な、美しくて力のある長廻しが相当好きだ。
アニメーションには驚いたが、決して浮いていなかった。


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るつ [MAIL]

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