2005年09月10日(土) |
ドイツ時代のラングとムルナウ |
F・W・ムルナウとフィリッツ・ラングの無声映画。 日本におけるドイツ年の一環として、9/10〜19まで朝日ホールで上映。 全部見たい!という思い強し、・・が、かなわず。 再度の上映、熱烈希望。
◆「ファウスト」(1925年) F・W・ムルナウ作品はこれ一本ながら、見ることが出来て幸せ! まず、構図やら光と陰やらのあまりの美しさに脳内麻薬爆裂爆爆。 ゲーテのファウストを読む事なくここまで生きて来たけれど、多くの小説や映画に引用されていて、何だかお馴染みな気分になっていたファウスト博士、悪魔のメフィストフェレス、グレートヒェンなるキャラ達。 その苦悩と快楽の顛末を見届けた気分。ひたすら面白く感動。 先月見た「サンライズ」の面白さも頭抜けていたし、ムルナウ、かなり好みだ。
◆「メトロポリス」(1925年) こちらフィリッツ・ラングの有名な一本。 美しい近未来光景・地上と地下で分けられた労使関係の構図や思想などは、当時革新的でその後のSF映画や小説などの創作物に影響を与え続けたこの映画、SF好きの私だが何故だか乗れず。 あまりにかっちり決まりすぎているからだろうか。
◆「ニーベルンゲン/一部:ジークフリートの死」(1922-24) ◆「ニーベルンゲン/二部:クリームヒルトの復讐」(1922-24) ワーグナーだと“ニーベルングの指輪”四部作中のパート3と4。 「一部:ジークフリートの死」では、どこか牧歌的で神話的な描き方であるのに対し、 「二部:クリームヒルトの復讐」では一転、ギリシア悲劇をも思い出させる壮絶な復讐たんといった趣。 一部では純情な乙女クリームヒルトが二部ではあらあら怒りの女神に大変身。続き物なのに全く別の映画のよう。 「メトロポリス」ではちょっと飽きてしまったラングだが、こちらは大変面白い。
|