2005年04月22日(金) |
「ザ・インタプリター」+2005 DOLL FESTA IN GINZA |
◆ザ・インタプリター [アメリカ/2005年/118分] 監督:シドニー・ポラック 脚本:スティーヴン・ザイリアン 出演:ニコール・キッドマン、ショーン・ペン、キャサリン・キーナー、イヴァン・アタル
シドニー・ポラックの真っすぐな社会派ドラマだ。 不自然な説明的セリフなど無いので、人間関係や状況を把握するまで少し時間がかかる。 が、否が応でも疑惑を膨らませられつつも無駄なく導いてくれるので、もつれることはないが、最後まで気が抜けない。 ばらまかれた思惑や事実が交錯しつつ、一本の線となり浮かび上がってくる過程は、たまらぬ緊張感とともに脳がしびれる。 また、サスペンスとは別に、登場人物達の背負うものの奥深さが、映画をいっそう厚みのあるものにしている。
以下ネタバレ含む ニコール・キッドマン演じるシルビアとショーン・ペン演じるFBIのケラーが最初に会った時、シルビアの言葉に対して「・・・イエス、マム」と答えるケラー。 それに反応してシルビアが「カウボーイみたいね」という会話が、結構印象的だった。 カウボーイはボーイスカウトほどナイーブな世間知らずではないけれど、時代遅れの正義の人・・くらいの意味合いがあるのかな?(今時「イエス、マム」は死後なのか) ケラーは確かに誠実なカウボーイだった。 しかし、ホントのカウボーイ(カウパーソン?)はシルビアだったのだと思う。 言葉の力と誠実さで国連の力を信じたいと願うシルビア。 またラスト近くで明らかになる彼女の過去の信条。信じた理想が裏切られても、なおかつその理想とその指導者の心根を信じたいシルビアの思いと行動は、時代遅れかもしれないが、まさにひとり荒野を行くカウボーイなのだった。 おぉ、これは性善説を説いた理想の結末か・・・と思いきや、やはりアメリカはアメリカ。 個人の理想(と、国連の理想)は、現実の前でままならぬのか。 この映画に出てくるアフリカの国は、架空のものだと思うが、ルワンダでありザイールであり、現在(とそのちょっと過去)のアフリカの幾つかの国々を併せた姿なのだろう。
えっと、ショーン・ペンがダスティン・ホフマン化している!・・・という印象あり。 あんど、ニコちゃんとの立った状態でのツーショットは無し。 身長差ありすぎ?
(4/22 at よみうりホール)
◇2005 DOLL FESTA IN GINZA 「ザ・インタプリター」に先立ち、友人が出展しているお人形展に出かける。 地下〜1階の広い会場に、複数の人形作家達がそれぞれのコーナーで独自の世界を展開している様は圧巻だ。 それぞれの作品には、それぞれの作家さんの写真と経歴などが書かれたものが貼ってあるのだが、見ているうちにふと気づいた。 人形の顔と作家さんの顔、酷似の傾向強し! 友人に聞いてみたところ、あがいてもあがいてもそうなるそうで、興味深い。
(at シンワアートミュージアム)
|