◆ネバーランド Finding Neverland [イギリス・アメリカ/2004年/100分]
監督:マーク・フォースター 原作戯曲:アラン・ニー 脚色:デヴィッド・マギー 出演:ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット、 ジュリー・クリスティ、ラダ・ミッチェル、ダスティン・ホフマン、イアン・ハート、ケリー・マクドナルド
↑ 「サー。あなたのかかとが私のカフスを踏んでいます・・(大意)」 このシーンに惚れた!
いつまでも子どものままでいたいピーター・パンそのままの人であったと思われるバリーを演じたジョニー・デップは、まさに適役。 作家とは対称的に大人へと成長していく子ども達の姿もまた素晴らしい。 ビクトリア朝のしつけの行き届いた紳士然とした子ども達は断然好みなのだ! また、ケイト・ウィンスレット(素晴らしい〜♪)を始め力のある役者が揃って、見応えたっぷり。 劇中劇の舞台部分も素晴らしかった。
・・とは言うものの・・・。 実は、秀作と言われるこの監督の前作「ショコラ」がいまひとつ好きではなかった私。 ジュリエット・ビノシュ嫌いがその理由のひとつと思っていたのだが、今回悟った。 どうやら私はこのマーク・フォースター監督があまり好きではないらしい。
あぁ〜っ!しまったぁ〜っ!「ショコラ」ではなく「チョコレート」だったのだっ! ラッセ・ハルストレムのことを話していて気づいた私。 チョコ繋がりとジョニー・デップ繋がりで、どえらい思い違いをしてましたぁ。 「ショコラ」はラッセ・ハルストレムでした。最近多い思い違い勘違い・・(泣)。
冒頭、ベンチでのやりとり後。 ジョニー・デップ扮する作家のバリーが公園で飼い犬とダンスを始める。 そのむく犬は熊となり突然イマジネーションの世界が拡がり始める。 鮮烈なマジックの始まりに心奪われた・・のもつかの間、拡がりゆく映像とは裏腹に何故か急にしぼみゆく我がココロ・・ってな感じなのだ。 何度も挿入されるイマジネーション部分の映像には常に違和感がつきまとって離れなかった。この手法は好きなはずだがどうしたことか。 センス・オブ・ワンダー(死語)というものが私の求めるものとは違うということだ。 描かれているのは優等生的なイマジネーションの世界だったように思う。
それより、ラスト近く、病気のケイト・ウィンスレットに舞台ネバーランドを再現して見せるシーンがある。狭い居間にセットを組み、役者が舞台さながらに演じてみせる。 そちらの方が観客のイマジネーションを刺激しなかっただろうか?
あと、ラストのまとめ別名お説教は完全にいらない・・というか好みではなかった。
とはいうものの、この映画もアベレージ以上であることは確かである。
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