2004年11月30日(火) |
シルヴィ・ギエム コンテンポラリーを踊る |
◆シルヴィ・ギエム コンテンポラリーを踊る 五反田ゆうぽうと簡易保険ホール
振付:ラッセル・マリファント 「トーション」マイケル・ナン+ウィリアム・トレヴィット 「TWO」シルヴィ・ギエム(ソロ) 「ブロークン・フォール」ギエム+ナン+トレヴィット
ギエムのソロ「TWO」。 闇の中、たったひとつのダウンライトに浮かび上がるギエム、その最初の腕のひと動きからしびれる。 どの瞬間を切り取っても完璧なのだ。 立ち位置ほとんど変えず、緩急交えて踊るこのパートに息も忘れる・・とはオーバーながら、久々に脳が痺れる感覚を味わう。 この踊り、果たして他に踊れる人がいるのだろうか?
後半の「ブロークン・フォール」は、大きな動きの無かった前半の「トーション」「TWO」とは一変、三人で舞台を移動しつつ踊る。 三人が組んずほぐれつ、ねじれ、交差し、ギエムを放り投げキャッチし、それが(飛ぶとき以外)ほとんど重力を感じさせない程、なめらかな動きなのだ。 軽やかに動いているものの、相当の筋力がないとこれほど完璧には踊れない超難度モノだと思う。 う〜〜む・・。凄いと思いつつ「そういえば、ギエムってバレエの前は体操の選手だったんだよなぁ」などと思い出してしまう。 私は見ていて体操の床運動やフィギュアスケートのペア競技を連想していたが、連れ(バレエ通)は中国雑伎団を思い出したそうだ。超技巧だが心を打つ芸術性・・のようなものが感じられず・・目指したもが違うのだろうが、ちょっぴり退屈してしまった。 ギエムが最近一番気に入っているというラッセル・マリファントの振付。 「TWO」で脳が痺れたと言いつつ、この振付師はあまり好みでは無いかもしれない。
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