FILMeX 2003 ◆「ファザー、サン」 監督:アレキサンドル・ソクーロフ
しょっぱなから、ただならぬ描写で濃ゆい父子関係が描かれる。 あっちの世界に行きそうな息子を引き戻そうとしているのか。 ベッドの上での濃密な肌のこすれあいぶつかり合い@美しい。
おぉっ!と度肝を抜かれた後、少しづつ、このふたりっきりの親子の背景が分かってくる。
しかし、息子の女友達との会話を通じても、失踪した父を求める息子の友人(危うい 空中の板を渡ることに象徴される微妙な三角関係)の存在を通じても、描かれるのは この父子のただならぬ『精神的な』結びつき。 して、この濃密な父子に何を感じろと?(笑)
とーちゃん「こらー、まてー、そんなことしちゃいかんぞー」「わーん、ごめんなさいー」 ぱたぱたと逃げる息子、追っかけるパパ。 そばで佇むお友達は目に入らず、くんずほぐれつの父子。 うえーん、置いていかないで〜!(←観客としての私) ど・・・どうしろと・・?
ひたすら美しい男達の肢体に耽美を感じていればいいのか? ひたすら美しい映像を愛でていればいいのか? はたまた「モレク神」のヒトラーのように、そこはかとない可笑みを感じてしまえば 楽になるのか。 私「マザー・サン」も「ロシアン・エレジー」も見ていません。 ソクーロフ経験三本目です・・・出直してきます・・・だっ。
途中、音声の故障で中断。20分ほどの休憩を挟んで再度最初から上映。 結局フィルム二本分(多分)を二度見たことになる。 ちと疲れていたかも。
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