コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2006年11月10日(金) ゾウの時間、ネズミの時間


こんにちは、カン・チュンド です。

確か 中公新書 で、
このような題名の書物があったと思います。

金融機関というところは、
「ネズミの時間」を持ちがちです。

新しいテーマ、新しい商品 を
どんどん顧客に紹介していく・・。

もちろん、金融機関は 営利企業 ですから、
半期ごとに「利益」を公表しなければなりません。

緊張感とプレッシャーの中、
彼らはあわただしく動き回り、心臓は早く脈打ちます。


一方、消費者(お金を育てる人)は、
ネズミと同じような時間 を持つ必要はありません。

私たちは 営利企業 ではありませんから、
半期ごとに 決算 を発表する必要がありません。

(上司の顔色を伺うこともないわけです・・笑)

長期にわたる(10年、15年〜)運用を、
あくまで自分たちのペースで行えばよいのです。

その歩みはゆっくり堅実で、
心臓も(文字通り)ゆっくり脈打ちます。

(まさしく「ゾウの時間」なのです・・) 


運用のエッセンス とは(実は)単純明快 で
その心は、長期保有 と 分散投資 です。

いろんなところで浮気をしても、
ほかの料理をつまみ食いしても、
結局はこの【原則】に戻ってきます。 

(まるで、ブーメランのようです!)

企業年金 や
富裕層を対象にしたプライベートバンクなどは
ずっと昔から
この【原則】を行ってきたのですが、

つい最近まで その情報・ノウハウは
独占されていました。

しかし、Thank God!

IT社会の進展によって、
わたしやあなたのような「ふつうの消費者」に、
それらの情報・ノウハウが降りてきたのです・・。


「お金を育てる」という作業において、
長期保有と分散投資 という
ノウハウを使用する点において、

■ 私たちと、
プロと呼ばれる機関投資家の間には
プラスもマイナスも(実は)存在しません。

むしろ、

「ネズミの時間」を持ちがちなプロの運用者より、
「ゾウの時間」を持ち得る私たちの方が、
有利な状況に在るのではないでしょうか・・。


ちなみに、本の中では
「ゾウもネズミも、一生に脈打つ心臓の回数は同じである」

ということが、書かれています。


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