コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2006年07月05日(水) 新型の円定期預金 にはご注意を


あなたのお金が 世界を旅します... zuto zuto


ある朝、会社の近くでふと あなたは足を止めます。

この間まで営業していた「文房具店」が解体され、
何やら新しい店舗に建て替えている最中なのです。

3ヶ月もするとそこには
「10分 1,000円ヘアカット専門店」が出来ていました。

そしてまた3ヶ月もすると、

あなたはそのヘアカット専門店の前に、
「どんな店舗があったのか?」ということさえ、
忘れてしまうのです・・。

(そんな覚えないですか?)


【人の記憶】というものはかくも 短命 です。

もちろん、
金融商品の名前 や、世の中の金利 についても、
同じことがいえます。

あなたは今、2年モノの定期預金 でもらっている
0.1%とか、0.08%の 金利 が
「ふつう」と思ってしまっていませんか?

(長い時間の尺度から見ると、
これは決して「ふつう」ではありません。
【異常な状態】なのです・・)


例えば、1990年の12月、
皆さんはいったい何歳で、
どこで何をしていましたでしょうか?

その頃 世の中の金利 は(実は)こんな感じだったのです。

・普通預金        2.08%
・2年モノ定期預金    6.33%
・ワイド(5年)       8.00%
・10年モノ国債       7.90%
・中期国債ファンド    6.50%(予想利回り)   
・住宅ローン(変動金利)8.50%


「ワイド」なんて懐かしいですね・・。

ちょうど1990年は 固定金利型の金融債「ワイド」の
人気が沸騰して、

(今はもう潰れてありませんが)
日本長期信用銀行の窓口に
「ワイド」を購入するために 長蛇の列 が出来たそうです。

2006年7月に戻りますが(笑)、

たとえ【異常な状態】でも、それに慣れてくると
「えっ!? これって普通じゃん」
と思ってしまうのが 人間の性 なのでしょうね。

(ところで最近)

銀行さんがちょっと変わった「円定期預金」を発売しています。

例えば【】とか【】とか【】という
金融商品名 で紹介されています。

 
これらは(実は)ただの「定期預金」ではありません。

預金 と 金利のオプション取引 がセットになったものなのです。

詳細は 7/22 名古屋 8/6 東京 の
これがマネー広告の落とし穴です】でお話しますが、
 

要するにあなたは、
この 金融商品 を購入することで、

【これから世の中の金利は大して上がらないでしょう】
という「賭け」に参加することになるのです。

その「賭け」の相手は 銀行 かというと、
実はそうではありません。

「賭け」の相手は 金融のプロ です。
(機関投資家と呼ばれる類の人たちです・・)

金融のプロ は、
【これから世の中の金利は上がるだろう】という
「賭け」に、

(もちろん)儲けることを目的として「参加」しているのです。


じゃあ、この金融商品で 銀行 は
いったいどんな「役割」を担っているのかというと、

銀行は この賭けの【元締め】なのです・・。

「賭け」の相手方である 金融のプロ は、
向こう4年、7年、8年 で
【世の中の金利は上がるだろう】と予想しています。

彼らはおそらく
向こう4年内くらいで
【消費税が引き上げられること】も織り込んでいるのでしょう。

「消費税」が上がれば、どうしてもその分
物価 が上昇してしまいます。

物価 が上昇すれば、
金利 が上昇する可能性が高くなるのです。


「インフレ は忘れた頃にやってくる」
と言いますが、

上記「新型の円定期預金」は、
購入者である私たちにとっては

期待できるリターン は限られる一方、
(アドベンチャーに満ちた)過大なリスク を
引き受けることになる 金融商品 です。

わたしなら 決してお勧めいたしません・・。



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