2006年05月19日(金) |
「映画」でオプション取引? |
こんにちは、カン・チュンド です。 わたしの好きな俳優に アンソニー・クイン がいます。 彼がロードムービーの傑作、 フェデリコ・フェリーニ の「道」に出演した時のこと。
(1954年 イタリア映画。この作品は彼の出世作でもあります)
主演である アンソニー・クイン の ギャランティー(出演料)は、 映画の興行収入の 25% というものでした。
ここからふたつのことが「推測」できます。 1. フェリーニとクインの 信頼関係 2. この映画が当たる可能性は、すごく未知数(笑) (だって興行収入の 25% ですよ!)
フェリーニの映画は当時、 (一般の観客には)難解で分かりにくいとされており、 芸術的な評価はともかく、興行的には???でした。 アンソニー・クイン の エージェント(代理人)は、 試写 が終わったあと「この映画は、最低だ!」と呟き、
「ギャランティー(出演料)の 権利 を売ってしまおう」 と クイン に持ちかけます。 そして「ある人物」が (この人物が、どんな人なのかよくわからないのですが)、 15,000ドル でクインの権利、つまり 【興行収入の 25% を受け取る権利】を買いましょう、 と申し出ました。 ここに「契約」が成立します。
上記の ある人物 は(今日の概念でいえば) れっきとした 投資家 であり、
権利の売買 ということで言えば(上記の例は) 立派な オプション取引 です。 (ところで)結果 はどうだったかというと、
「道」は世界中で大ヒットします(笑)
「ある人物」は、自分が期待できる 収益(リターン)と リスクの大きさ を天秤にかけて、
15,000ドルという 数字 をはじき出したわけです。 もちろん、フェリーニの「道」は、 そんなエピソードとは関係なく 多くの人々に愛されています。
(日本では実感しにくいかもしれませんが、)
芸術・エンターテイメントも「立派な産業」です。 特に 映画 は巨大な産業です。
アメリカにおいては主要な「輸出産業」であり、 お隣の韓国では 国を挙げて 映画制作 をバックアップしています。
そこには 巨額のお金 が絡んできます・・。 (もちろん 収益 が期待できるからです)
そして、投資としての「資金提供」と 事業(映画作り)=「資金調達」の【橋渡し】を行うのが、 金融サービス の役割なのです。
(最近では個人でも投資できる 「映画ファンド」が普及しつつありますね・・)
ただ、わたしは(個人的には) ビジネスとしての「映画」に関わりたいとは思いません。 人生の楽しみ がひとつなくなるような気がするからです(笑)
では皆さん、素敵な週末をお過ごしください。
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