コラム 金財茶房 〜 投資のゴマはこう開け!〜


2006年05月09日(火) コーラと兵器と空港と・・


こんにちは、カン・チュンド です。

わたしが15年前にインドに行った時、
コカ・コーラ はどこにもありませんでした。

(何らかの理由で撤退したあとでした。
しかし ペプシ はありました・・)

今ではたくさんのインド人が
コカ・コーラ を飲んでいます。
また マクドナルド にも足を運んでいます。

(ちなみに)インドのマクドナルド には、
牛肉・豚肉のメニューは一切ありません【こちら

また【こちら】を見ていただくと、

牛肉の代わりにチキンを用いた
「チキンマハラジャマック」や、

ベジタリアン用の「マックベジ」といった
インド独特のメニューが並んでいるのがわかります。

現地の【文化】を尊重しながらも、
あのインドという国に「Mのマーク」は見事に入りこんでおり、
これこそ 文明の力 と云えるのではないでしょうか・・。

そして(もちろん)
コカ・コーラ も 文明の象徴 ですね。

< 正確に言いますと(両者とも)アメリカ文明の象徴 です >


そのアメリカでは、コカ・コーラの一人あたりの
年間消費量が 約300本 にもなるらしいです。
(1日に 0.82本の計算・・)

一方、アメリカを除いた世界平均は 約35本 です。

「えっ、他の国の文明の発達度は、まだその程度なのか?」と、
アメリカ型資本主義なら、考えるかもしれませんね(笑)

文明の象徴と云えば、
インテル や、マイクロソフト もそうでしょう。

ジーンズ もそうですし、クルマ も エアコン も、
旅客機 も 空港の設計そのもの も、
株式市場 から 企業会計 に至るまで、

◆ 文明とは【世界中で通用する普遍的な商品・しくみ】
  と定義することができます。


わたしが尊敬する作家 司馬遼太郎氏は、その著書
人間の集団について 〜ベトナムから考える〜」の中で、

兵器もまた、文明なのである。 

と語っています。


その人が属している社会が、
どのような発展段階にあろうと、
あるいはいかなる 文化 を保有していようと、

兵器 という【文明】を目の前に、
期待できる「効果」とその「威力」は
まさしく 普遍的 なのです。

この事実を、内戦当時の南ベトナムを闊歩しながら
確認した司馬氏の驚嘆は いかほどのものだったでしょう・・。

(ちなみに)あの コカ・コーラ の
さわやかさも、まさしく 普遍的 です。



さて、経済を専門にしている者は、

【文明】の発展こそが、経済の発展 である。
という「単純なイコール」を結びがちです。

しかし、人間が最終的に「拠り所」にしているのは、
固有の文化、あるいはその文化を感じさせてくれる
【空間】ではないかと、わたしは思うのです。

人間は(実は)ふたつの 安心感 を持っています。

・皆と同じモノを経験している、
 つまり【文明】を共有している安心感

・皆とは違った、独自の様式、
 つまり【文化】を体感している安心感

そのどちらも失いたくないというのが、
「現代人の本音」なのかもしれませんね・・(笑)


例えば日本の場合は、どうでしょう?

日本人は【文明】という利器を取り入れながら、
それを巧みにアレンジし、
その中で独自の【文化】を堅持してきました。

はっきり言ってこのことを日本人は
もっと誇るべきです。


文明を受け入れつつも、自分のカルチャーを守る、
ということは(うまくは言えませんが)

未来の 不確定要素 に対する、
一種の【防衛反応】のような気がしてなりません。

【文化】とは、その存在自体が
(時には)疎ましく思ってしまうものです。

(だいたい様式そのものが、合理的でない場合が多い・・)

しかし、人間という「生き物」の安定のためには、
一見 無駄 に見えるもの、非効率 なものも
必要なのではないでしょうか?


ちなみに、日本におけるコカ・コーラの
一人あたりの年間消費量は約130本で、

わたしはこれ以上伸びない
(減っていく)と予想しますが 皆さん、いかがでしょうか?

(そういえば、わたしは
 もう何年も コカ・コーラ を飲んでいません・・)



      おかげさまで 21回目を迎えます。

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