2004年05月17日(月) |
ファイナンシャルプランニング序章 その4) |
こんにちは、カン・チュンド です。
(突然ですが)税金 とは、 私たちが「市民生活」という会に所属するための (いわば)会費 です。
例えば「ひとり1万円」というように シンプルに決まっていればよいのですが、 現実はそうではありません。
税金をたくさん払う人もいれば、 少なく払う人もいます。
(一般に所得の多い人ほど たくさんの税金を支払っています・・)
また、ご資産が多い方ほど 税 についてこまごまとしたことを 気にしなければなりません。
(その最終・心配 は 相続税 です・・)
人間の本性は「支払う税金はなるだけ少なくしたい」 というものですから、 節税のニーズ は 古今東西を問わず 普遍的 です(笑)
資産運用においても 「支払う税金はなるだけ少なくしたい・・」 とよく耳にします。
しかし(税法自体が変わってしまえば) 節税 と思ってあくせく行ってきた対策は ただの紙切れになってしまうのです。
(これも立派なリスク・・)
(実は)資産運用における「節税対策」の落とし穴は、 前提としている税法が 今 であるのに対し、
節税の効果を得たいのは 未来(つまり、運用を行い 利益 が蓄積された時)である ということなのです・・。
「支払う税金をなるだけ少なくしたい」に注力しすぎて 投資の本来の目的である「資産を育てること」を おろそかにすれば、(それこそ)本末転倒 です。
それよりも、私たちが気づかないうちに 「ムダな税金を支払っているかもしれない」 ことにもっと心を砕くべきでしょう。
それはどういうことか?
具体例)
アクティブ型の株式ファンド を 想像してみてください。
(投資信託とは パック商品 ですから、 カゴの中にたくさんの株式を組み入れます)
アクティブ・ファンドの場合、
市場(いちば)の中から さまざまな株式 をピック・アップするわけです。
「さて、どんな株式を組み入れるのか?」
(当然)これから大きく株価が 上昇しそうな株式ですよね。
ファンドがより高い収益を得るためには、 「できるだけ安く買って、高くなったら売却する」 という 行動 を繰り返すことになります。
(なにせ)アクティブ・ファンドは 株式市場という市場(いちば)全体の値動き を 上回ることを「使命」としているのですから・・。
この「安く買って、高くなったら売却する」を実践すると (当然)税金 がかかってきます。
(譲渡益 に対する課税です・・)
この支払いは、ファンドマネージャーが 自らポケットマネーで行うのでしょうか?
(いや、いや)
ファンド保有者 が負担しているのです。
1回、2回ならまだしも 何十回という売却により かかってくる税金は 半端ではありません。
これらの税金を支払った後に (運用会社は)純資産額 ÷ 口数 をして 「ファンドの値段」を出しているのです。
もう一度云います。
株式の売却に対する税の支払いは 「ファンド保有者」が行っているのです。
< そして当然、売り買いのたびに、 売買委託手数料 もかかってきます・・ >
皆さん、
私たちはこの種のコストに、 あまりにも無頓着なのではないでしょうか?
(そして更に)
これらのコストを払い続けても、 ファンドの値段が確実に上がっていく保証は どこにもないのです・・。
合理的な 運用者 は 「節税」に幻想を抱きません。
合理的な 運用者 は 「税金」を支払った後のリターンを最大にするには どんな投資手法がふさわしいのかを吟味するのです。
インデックス運用ですね・・)
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