嗚呼!米国駐在員。
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2006年05月13日(土) さすがロサンゼルス !

雨模様でぐずついた天気の週末。気温も華氏45度前後と寒くなり、ほとんど外出せず。5月は例年天気がまだ不安定なのだが、やはり裏切られた。


先週は出張で久しぶりにロスへ。

10年ほど前に旅行で初めてLAX空港に降りたった時、空港のとてつもない大きさと、レンタカーの駐車場の広さ、自動車の数に驚いた記憶がある。その時の強烈な印象は鮮明に記憶に残っているのだが、こうしてアメリカ生活にも慣れて改めてロスを訪れてみると、それほど驚くほどのモノでもなかった事に気がつく。色々と経験する事は、同時に何かを失う事でもある。

レンタカーは、迷わずにマスタングのコンバーチブルをリクエスト。
西海岸=オープンカーというイメージと憧れが強かったので、どうしても一度体験しておきたかったのだ。アナハイムでの商談を終えた後、満を持してルーフを開けた。Tシャツになってトーランスまでの40分間をオープンにしてゆっくり走る。車体はライトグリーンで少々恥ずかしかったが、この開放感は理屈ぬきで気持ちがいい。カリフォルニアの空にオープンカーはいい。贅沢なひと時であった。


それにしても、噂には聞いていたが、中西部からみればロスなんてのは本当に日本だ。

夕食に向かう際、駐在員から言われた。

「和食が食べたい、っていうリクエストはやめてくれよ。日本食でも、すき焼き、しゃぶしゃぶ、寿司、焼き鳥、カツ、手羽先・・・と色々あるだろ。そのどれがいいか細かく言ってくれなきゃ。」

あえてそう言われると難しいもの
全3日間あるから、天ぷら、しゃぶしゃぶ、焼肉(韓国風でなく日本の)のローテーションを決めた。

それにしてもなんて贅沢な場所なんだ。
ランチのラーメン屋だって、味噌、醤油、とんこつ、四川、等々、味によって店をチョイス出来る。懐かしの吉野家も行った。何でもかんでも「日本飯屋」でひとくくり、御造りから鰻丼からラーメンまで出てくるココらの店とはかなり、いや、全く違う。おまけに、競争が激しいから価格もそこそこリーズナブルで、味も旨いし、サービスも完全日本流で満足。

住宅環境は、近年のバブルで家賃の高騰がすさまじくてたまらない、との事であったが、雨の降らない乾燥した温暖な気候が年中味わえるのだから、こちらからすると十分有り余るほどだと思うのだが。

その他、古本屋、これまた山ほどある日本人美容院などを堪能した。日本人対象のコミュニティ紙も多いし、無料のスポーツ新聞も毎日発行されている。スーパーはもちろん、魚屋、メガネ屋、薬局、等々。驚きだ。


街を見ると、メキシカンがもちろん多いが、韓国系、中国系といったアジア系もかなり目立つ。だからであろうか、アメリカ人と話をしていても、英語がとても分かりやすいし、こちらの拙い英語も面白いように通じる。少なくとも、聞いてくれようとする。

まあ、うらやましさとひがみを込めて言うと、せっかくアメリカに住んでいるのに、これだけ便利な環境で暮らしてしまうとなんだか勿体無い。アメリカの田舎からたまに行くからいいのであって、これだけ日本語が通じる世界にあえて住みたいか、と聞かれるとどうなのだろうか、と思ってしまう。

街には、やたらと日本人(語学)留学生があふれかえっていたけど、本気でアメリカを知りたくて語学を身に付けたいのなら、ロスという場所はお勧め出来ない。


散々、日本をエンジョイしながらそんな事を言っても、説得力ないか・・。



Kyosuke