嗚呼!米国駐在員。
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2006年05月03日(水) |
マンハッタンの古本屋 |
日本は大型連休のようだ。
日本、中国のほとんどの企業が休暇中というこの1週間。 日本と中国が主な取引先である自分の仕事も、これらの国が休暇中などとは一切知らない米企業のお相手をのんびりする以外は特に急ぎで対処せねばならぬ事はないから、まあリラックス出来る1週間ではある。
週末にマンハッタンに旅行に言ったのだが、日本飯屋においてあった地元紙で古本屋のBook Offがある事を見つけ、41th Street(41丁目)までのこのこと出かけた。
5番街とマディソン街の間の通りに日本の店が集中している。日系スーパー、カフェ、寿司屋、古本屋、レンタルビデオなどなど。マンハッタンの日本人が如何に多いかを嫌でも感じさせる。
たやすくBook Offを見つけ、店に入ると笑顔の店員たちが迎えてくれる。
「いらっしゃいませー。ようこそ。」
ここは日本だ。レジの向こうには日本のCDがたくさん。本は狭い階段を下りた地下にどっさり。
正面にすぐに目に付く1ドルコーナーに釘付け。当然ながら、ニューヨーク在住者が売却した本が中心になっているはずだから、自分にとっても確かに興味を引くタイトルばかりだ。
店内には、駐在員らしき男性、あと、日本語が読めるのだろうか?アメリカ人の姿もあった。 そしてここ中西部では見られない学生らしき若者も目立った。茶髪で話し方に気品のカケラもない。そろいも揃って似たような連中と2、3人連れだ。まあ、日本の学校も入れずに親の金でマンハッタンの語学学校でも通っているのだろう。
長々と居座った割に、村上龍とロバート・ホワイティング著を1冊ずつ、そしてハーバード体験記の3冊だけを購入。
店内の1ドルコーナー本棚を一番占めていた作家は、落合信彦だろう。もうどっさり。同タイトルの著書が4冊も5冊もあった。
「人生に小さく賭けた奴は、リスクも利益も中途半端。君はどっちだ!本気で生きてみないか!」 〜 スーパードライのCMで有名になったものの、未だに本職不明の落合信彦の著書は、どれもこのテーマで統一されている。でも、若者を刺激するには十分な内容だ。落合の本を読んで、「よし、俺もアメリカに渡って一旗あげてやる!」と決意を固めた若者も少なくないのだろう。ところが、アメリカで生きるという厳しい現実に直面し、なんじゃこの本は!薄っぺらい内容書きやがって!と、タンスの肥やしになった著書を古本屋に持ち込む人間がいかに多かったか、という事だろうか。
1ドルコーナーにずらりと並ぶ彼の著書を見て、そんな勝手な想像をして可笑しくなってしまった。
Kyosuke
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