嗚呼!米国駐在員。
<目次>戻る進む


2006年03月23日(木) 中国人社長から試された

中国の取引先社長から連絡があった。


「次中国に来るときにAppleを買って持ってきて欲しい。中国で手に入らないんだ。金は払うから。」


もちろんAppleはリンゴではなくパソコンだ。どこで調べたのかMacBook Proという新発売の機種を指定してきた。価格は$2,000.-。中国で手に入らないブランドを持つことは中国人にとって価値がある。どうしても手に入れたいのだろう。しかし、相手の社長は確かに何度も会って商売はしているものの、もちろん同じ会社でもなければ友人という事でもない。あくまで取引先の社長だ。それでも頼んで来た。しかもここはアメリカ、相手は中国。 極端な話、ドロンされたらもう最後。


試されているのだろうか?


それでも、意外と悩まずに、翌日には指定の機種をアマゾンに申し込んだ。
中国人はみなプライド高いが、相手は“中国人らしくない振る舞い”が立派に出来ることにプライドを持っているタイプなので、ここは信用してみようと決めた。断る言い訳はいくらでも思い浮かんだが、とにかくこうした行為をすることでこちらとの信頼関係という絆も強くなることを期待した。ただ、こちらでそんな荷物をわざわざ機内に持ち込むような面倒臭い事をするつもりはなかったし、実際に商品の到着まで数週間かかりそうなので、買うのはいいが持っていけないから郵送する、とだけ伝えた。そして、こちらの銀行口座番号を伝えた。

そこで疑問が出た。果たして中国からそんなに簡単に外貨送金出来るのだろうか?もしかして、直接人民元で2000ドル分支払われたりしたらどうしようか。そんな不安も出た。


果たして無事にお金は回収出来るだろうか。



Kyosuke