嗚呼!米国駐在員。
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2006年02月14日(火) |
サウスカロライナへ出張 |
サウスカロライナヘ出張。
10日ほど前にエアチケットの値段を確認した際は330ドルだった。翌日、顧客とアポを取り発券をお願いしたら、970ドルになっていた。毎度のことだけど、日替わりで値段がコロコロ変わるエア料金には悩まされる。逆に、待てば待つほど値段が下がる場合もあるから全く読めない。わずか2時間弱の国内線だが、日本往復と変わらない料金、ずいぶんと高くつく出張になってしまった。
北の極寒地から来てみると、さすがに気候は温暖で過ごしやすい。青空の下、Buickの頭が悪そうな四駆でハイウェイを飛ばすのは快適。
道中、聞いたこともないブランドのガソリンスタンドで給油した。 ポリタンクを片手に持った黒人がウロウロ。やばいなあ、と思ったのだが、案の定、獲物を見つけた鷲のようにこちらに向かって一直線。
「 I need a Gas. 1 doller is fine, please. I need a gas!」
100%以上、何を言っているか分かったのだが、真昼間で危険性もなさそうだったから、俺は英語が分からない喋れない、と英語で答えた。
と、黒人さん、オーバーリアクションも交えてポリタンクを振りかざしながら単語を1語1語リピートする。あまりの迫真の演技に対して1ドル出そうかと思った所、別の車が入ってきて黒人はそちらの車へと走っていってしまった。手間のかかるアジア人は相手にされなかった。その車からは白人が出てきた。こういう場合、アメ人はどうするのかチラチラ観察したら、何か冗談を言ってすぐに1ドルを渡していた。これが正しい事なのか分からないが、実にスマートだったのは事実だ。次回はそうしようと思った。
翌日の朝食。ホテルによっては簡単なブレックファーストサービス(バフェスタイル)がついている時がある。 ゲストが自由に好きなものを手に取れるので重宝する。ただ、手に取るのはたいがいジュースとフルーツだけにしている。見ただけで甘さにとろけそうなパンやホットケーキを、誘惑に負けてたまに手を出すのだが、必ずその不味さに後悔するからだ。窓の外を見ていると、車が1台ホテルの前の駐車場に止まり、中からオッサンが1人出てきた。そして、そのまま自分がいるホテルのブレックファーストのコーナーに入ってきて、コーヒーやらシリアルやらを取り出した。コイツ、近所のオッサンちゃうか?ただ飯食いに来ただけだったりして?以前、オバチャンが外からコップを持ってきてマックのREFILLを堂々としていたのを見た事があったので、それを思い出した。
小さなホテルなのに、チェックアウトは5人待ちだった。
カウンターの向こうにはスタッフが何人もいるのに、1人のオバチャンだけが対応して、その他の奴は何か食いながら談笑。‘どんなに客に睨まれたって、それは私の仕事じゃないから知らないもんね’というオーラ丸出し。
対応しているオバチャンも、1人1人にいちいち「How was your room? Everything was fine?」なんて聞くもんだから、なかなか順番が回らない。ちんたらちんたらデレデレデレデレ。日本人はこうした対応されると参ってしまう。急いでるのに。 また、そんな形式的な問いかけに対して、アラームが鳴らないだのシャワーがどうだの、チェックアウトする客のオッサンも一々回答しやがるもんだから、本当になかなか順番が回ってこない。オバチャンは、そうなのよねえ、なんて相槌うってるけど、決してルームナンバーを書き留めたりどこかに連絡取ったりという事はしない。(部屋の管理は私の仕事じゃないもんねぇ。)
だったら最初から聞くな!
アメリカ南部の田舎の平和な光景。ギスギスしておらず皆さんイイ人。 これが駐在員の典型的な国内出張。それなりにどうでもいい小文句はあるけども、日本に戻ったら絶対に「あの頃はよかったなあ」と懐かしくなると思う。
Kyosuke
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