嗚呼!米国駐在員。
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2005年11月24日(木) Thanks Giving / ありがとう

今年もThanksGivingがやってきた。

今日から4連休。この日は同時に、明日からのホリデー・ギフトシーズンの幕開けを意味する。そして同時に、仕事上では年末までの「だらだら期間」の開始も意味する。

この連休、アメリカ人は家族で集まってターキー食って、なんていうことをしているようだけど、アメリカに住む異国人にとっては旅行でもしない限り過ごし方に困ってしまう。ほとんどの店は閉店、外は‘バナナで釘が打てる’状態(マイナス数十度)、テレビもつまらない。日本で正月を迎えるガイジンは、ちょうど同じような気分を味わっているのだろうか。




先日、会社帰りに髪を切りに行った。
ちょうど店内に入ると、中高生くらいの日本人の女の子が支払いをしているところだった。

親から渡されたのであろう、ビニール袋に入った米ドルを取り出して支払いを済ませた彼女は、携帯電話を取り出した。

聞かずとも会話する内容は分かる。


「あ、お母さん、今終わった所。お願いします。」


誰かに迎えにきてもらわねば、彼女は家に帰るどころか店から一歩も動けない。

そのうち携帯がなった。お母さんが到着したのだろう。


女の子は店を出る前に店内に向かって、

「どうも有難うございましたぁ。」

と、言って出て行った。


いい光景だった。


親に反抗したい盛りの世代。日本にいれば、親の力など必要とせずに美容院くらいいける。しかしココでは、どこへ行くにも親の力が必要だ。そして、誰でもどこでも気軽に「Thank you」という文化が身についているから、自然に店を出る前に感謝の言葉が出てきたのだろう。




Kyosuke