嗚呼!米国駐在員。
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2005年09月25日(日) 「行ってらっしゃいませ」

最近は日本もしくは中国に出張することが増えてきており、幾分長時間のフライトや時差にも慣れてきたとはいえ、さすがにこの土日は疲れがたまったのか熟睡。幸い、天気も雨であり、疲れを取るのには最適な週末であった。

それにしても、アメリカ人スタッフはアジアから帰った翌日は平気で「時差ボケ休暇」を取るのだが、逆に家でのんびりしていたら眠ってしまって時差ぼけが残ってしょうがないんじゃないか、と思うのだが。ともあれ、今回は時差ボケにやられる事がなくてよかった。



そういえば、日本のホテルで気になったことがある。
従業員の実に機械的かつ慇懃無礼な挨拶だ。


一旦荷物を部屋に置いて、さあ晩飯だ、と出て行くと、

「行ってらっしゃいませ」とフロントの人に笑顔で言われる。

これって、どう返答すればいいのだろうか?

「行ってきま〜す」なんて言うのもおかしいし、かといって無言というのも、アメリカで生活している立場からすれば何となく失礼なような気もしてしまう。そんな訳で、返事をするでもしないでもなく、なんとも奇妙な空気が従業員と客の間に流れるのである。アメリカに来てからは、つくづく日本人は無愛想だよなあ、なんて思うのだが、無愛想というよりこれではそもそも返答しようもなく会話が成り立たない。


そして、ホテルに戻ってきたとき、 「お帰りなさいませ」 と言われる。それも、フロントから部屋に至るまでに出会う全ての従業員に言われてしまう。

これまた無視するのもなんとなく悪いな、と感じるのだが、かといっていい年したお客が、「ただいま!」と元気よく答えるのが正しい返答なのだろうか。



また、ホテル横のコンビニに買出しに行った時はなんともいえなかった。
「行ってらっしゃいませ」と笑顔で見送られ、3分後に週刊誌と缶コーヒーを持って戻ると、これまた笑顔で「お帰りなさいませ」。

俺は王様か?

言われるこちらが恥ずかしくなってしまう。

部屋に戻ってシャンプーを買い忘れた事に気がつき、再度ホテルを出ようとすると、「行ってらっしゃいませ」。


ほっといてくれ!!


コンビニでちょっと買い物をするだけでも実に気疲れするのである。



アメリカの場合、「Good Morning」と言われればそのまま「Good Morning」と返せばいいし、「Have a good day」と言われれば、「Thanks, You, too.」と言えばよい。

こうしてみると、日本という国もつくづく気の利いた言葉がないんだな。


Kyosuke