嗚呼!米国駐在員。
<目次>|戻る|進む
研修のため、日本に帰国することになった。 事前資料の準備などで本社の人事と連絡を取ることが多いのだけど、意外や意外、対応ぶりのよさに驚いた。
まあ、当たり前の事を当たり前にやってもらっているだけなので、大した事がない話といえばそれまでなのだが、自分が日本にいた時の記憶では、お局と言われるオバサンや先が見えたお役所仕事のオッサンが人事には多く、何を頼むにも面倒臭がって大変だった。やたらと下手に出なければ全く相手にされず。ましてや、遠く離れた海外から吼えたところで我関せずで放りっぱなし。同じ社内なのになんてこった、とよく嘆いたものだった。
人事とか総務には仕事をしない人々の溜まり場という印象を持っていたので、正直あまり関わりたくなかったのだが、今回の対応は実に見事。 内容は宿泊だとか移動だとか事前資料のやりとりだとか単純なことなのだが、かゆい所に手が届く対応で本当に助かった。相手の名前に覚えがなかったので、まだ入社数年目の若手だと思っていたが、よくよく聞いたら派遣社員だとのこと。
親会社の業績は好調で人手不足なのに、この数年間社員数は減ってきていた。何でだろうと思っていたら、派遣社員の方々の採用を増やしてきているようだ。 事務職の退職者はほとんど補充せず派遣の方を採用しているとの事だが、誰に聞いても仕事振りは好評だ。
社内の全てを知り尽くしたオバサン社員には本当に参った。昔からのことをよく知っていてそれを自慢するだけで、ろくに仕事をしやしない。あの役員は私が育てた、なんてのを鼻にかけるだけで、全く全く自分のやり方を変えようとしない。彼女らを使わなければならない総合職なのだが、人事権のない20代、30代なんて全く相手にもされず。
派遣の方はそんなこともなく、しっかり目の前の仕事に取り組んでくれるという。 働くほうもつまらぬ社内の人間関係に関わらずに割り切って仕事が出来るので、派遣社員の採用というのはやはり時代に合っているのだろう。
海外の事務所ではパートを雇うことがあるが、やっぱり鼻っ柱の強いアメリカ人が、これをやれとは聞いていない、とかやたらと能書きばかりで困る。まあ、パートだけでなくてこれは正社員にも当てはまる事なのだが。
Kyosuke
|